レザーシートコーティングメリット

美しく贅沢な印象を与えるレザーシートは、その質感や触り心地が優れており、欧州車や国産高級車はもちろん、その他の最上級クラスの車にも本革シートが採用され、高級感溢れる魅力で多くの人々から支持されています。

しかし、レザーシートも経年とともに劣化を避けることはできません。飲み物や食べ物による汚れ、乗り降りの際の摩擦、ウィンドウから差し込む紫外線による色あせなど、多くの問題が発生する可能性があります。

そこで今回は、レザーシートのコーティングがもたらすメリットや効果、そしてデメリットや施工費用について詳しくご紹介します。

愛車のレザーシートコーティングを検討中なら

レザーシートコーティング
愛車のレザーシートコーティングを検討中の皆様。レザーシートコーティングは、劣化が進む前に行うことが重要です。その理由は、レザーシートが劣化すると色あせや色移り、さらにはひび割れが発生し、最終的にはリペアやシートの張替えが必要となることがあり、修理費用が高額になるからです。

劣化が進む前にレザーシートコーティングを施すことで、経年劣化を防ぎ、美しい自然な風合いを長期間維持することが可能です。

以上の理由から、レザーシートコーティングは、劣化する前に行うことを強くお勧めします。

【愛車のレザーシートが経年劣化する原因】

①乗り降りや運転中の摩擦によってレザーシートが擦り減る
②汗などの湿気によってレザーシートが損傷する
③直射日光の紫外線によってレザーシートが色あせたり変色したりする

レザーシートが
ひび割れたり擦れてしまう

レザーシートがひび割れや擦れてしまう
レザーシートは非常に繊細で、コーティングを施していないと、時間の経過とともに皺が深くなり、やがてひび割れが生じるからです。美しさが特徴のレザーがそのような状態になるのは避けたいものです。

特に運転席は乗り降りの回数が多く、ダメージを受けやすい部分です。デリケートな本革は人間の肌と同様に乾燥や、ウィンドウから差し込む紫外線によって劣化します。このような環境から少しでも経年劣化を遅らせるために、レザーシートコーティングは欠かせません。

レザーシートコーティングを施すことで、ひび割れを防ぐことができます。このような理由から、レザーシートコーティングは必ず行いたいものです。

新車購入時にレザーシートコーティングをしていないと色あせが生じたり、乗り降りによる負荷で前方に皺ができたりします。

レザーシートコーティングを施工するベストタイミングとは?

レザーシートコーティングはいつやればいいの?

レザーシートコーティングを施工するベストタイミングは、新車時です。その理由は、一度傷んでしまった(皺や剥離が生じた)レザーシートを元通りにするのは困難だからです。傷む前にレザーシートコーティングを施すことで、レザーシートのダメージを軽減することができます。

【新車時にレザーシートコーティングをすることの重要性】

①汚れや皺のない状態で施工することで、新車時の艶感と質感を保つことができる。
②時間が経ってからの施工ではクリーニングが必要となり、その分時間と費用がかかってしまう。

以上の理由からも、新車のうちにレザーシートコーティングを行うことをお勧めします。

それでは次に、レザーシートコーティングのメリットと効果についてご紹介いたします。

レザーシートコーティングの効果とメリット

レザーシートコーティングの効果とメリット
この章では、レザーシートコーティングを施すことで、大切なレザーシートを美しく保ち、より良いカーライフを実現するための効果とメリットについてお話します。

レザーシートコーティングのメリット

1章ではレザーシートの擦れや剥離についてお話させて頂きました。この章ではレザーシートコーティングのメリットについて詳しくお話させて頂きます。

レザーシートコーティングを行うことで得られるメリットは5つあります。

メリット① 潤いと保湿効果が長期間(約3年間)持続
・革本来の艶感が得られます。

メリット② 皮本来の肌触りや質感を損なわず、仕上がりが自然
・納車時のままの自然な質感や肌触りを保ちます。

メリット③ メンテナンスが簡単になる
・レザーシートコーティングにより、汚れが付着しても簡単に落とすことができます。水拭きで対応可能です。

メリット④ 臭いや油汚れ、デニムの色移りの心配が少なくなる
・不快な臭いがなく、飲み物をこぼしても簡単にふき取れてシミになりにくく、デニムの色移りも防ぎます。

メリット⑤ レザーシートコーティング後のテカリや滑りの問題がない
・本来の質感・艶感を保ちつつ、運転中の滑りもありません。

以上の5つが主なメリットとなりますが、これらの効果により安心して外出やドライブを楽しむことができますね!

次に、レザーシートコーティングに関するデメリットについてもご紹介いたします。

レザーシートコーティングのデメリット

上記でレザーシートコーティングの主なメリットをご紹介しました。

次に、レザーシートコーティングのデメリットを3つお話しします。

デメリット① レザーシートコーティングの施工費用が高額(前後2列で約9万円程度)
デメリット② 使用状況や環境によって効果が左右されるため、持続性が半永久的ではない
デメリット③ 施工には乾燥時間を含めて約1日程度の時間が必要

以上がデメリットとして挙げられる点ですが、得られるメリットを考えるとレザーシートコーティングを施工することがお勧めです。
次に、レザーシートコーティングの実際の効果について見てみましょう。

レザーシートコーティングの効果

まずは、レザーシートコーティングの効果の実験動画をご覧ください。

レザーシートコーティングには多彩な効果があります。具体的には、以下のような効果が得られます。

効果① 耐紫外線性能
・コーティングにより、ウィンドウからの直射日光からレザーシートを保護し、色あせを防ぎます。

効果② 耐擦り性能
・コーティングを施すことで、乗降や運転中の擦れに強くなり、傷や擦れがつきにくくなります。

効果③ 耐防汚性能
・飲み物や食べ物の汚れがシミにならず、デニムなどの色移りもほとんど防止できます。

効果④ レザーコーティングを施したハンドルやセンターコンソール、ドアトリムなどは、手の脂などによる汚れが付きにくくなります。

効果⑤ 保湿効果
・高い保湿効果と防カビ性能により、シートの質感を保ちながらカビの発生を防ぎます。

上記のようなメリットや効果を考えるとレザーシートコーティングを施し、コーティングによって得られる安心感は、非常に大きな価値がありますね。

次に、その安心感を防汚性の実験写真で見ていきましょう。

レザーシートコーティング性能実験
油性マジックを使用して三本のラインを引いてみましたが、右半分にレザーシートコーティングを施工しているため、マジックが弾かれました。その後、固く絞ったクロスで両方を拭き取りました。

施工した右半分はサッと汚れが取れましたが、施工していない左半分では油性マジックの汚れを拭き取るのが困難でした。

この実験からもお分かりいただけるように、レザーシートコーティングを施すことで油性マジックなどの汚れも簡単に落とすことができます。コーティングしていない部分では、マジック跡が残ってしまう可能性があります。

以上のような事例からも、レザーシートコーティングの必要性が示されます。

※上記レザーシートコーティングは最高峰クリアガードというコーティング剤を使用して実験しております。

レザーシートコーティングのクリアガードの詳しい内容はこちら

関連記事:車内にもカーコーティングは必要?費用や施工法について解説

次の章では、レザーシートコーティングの費用やDIY施工について掘り下げていきます。

レザーシートコーティングの施工費用とDIYでの施工方法

レザーシートコーティングの施工費用や新車・中古車、地域による価格の違いについて、またDIYでの施工方法についても詳しく見ていきましょう。

レザーシートコーティングの施工費用

プロショップでのレザーシートコーティングの費用は異なることがありますが、一般的には前後二列で約9万円程度です。施工時間は新車の場合、約1日かかります。施工前にはレザーシートに付着した余分な油分などを丁寧に取り除く脱脂作業が行われ、それからコーティングが施されます。これにより、多くのショップがほぼ同様の料金設定をしています。

エリア別 施工箇所 シートクリーニング代金(中古車の場合) コーティング費用(新車の場合)
東北エリア 運転席、助手席、後部座席 28,000円 50,000円
関東エリア 運転席、助手席、後部座席 44,000円 88,000円
関西エリア 運転席、助手席、後部座席 44,000円 82,000円
九州エリア 運転席、助手席、後部座席 48,000円 80,000円

以上が一般的な相場となりますので、ご参考にしてください。
次に、DIYでの施工にかかる費用や耐久年数などについて見ていきましょう。

DIYでの施工について(費用と耐久性)

DIYでの施工では、様々な種類のレザーシートコーティング剤が市販されており、価格も異なります。
市販のレザーシートコーティング剤は一般に3,500円から15,000円程度です。(以下は参考情報です)

各製品の特徴や予算を考慮して、自分に合ったものを選ぶことが重要です。
以下におすすめの市販品を記載してみましたので、ご参考にしてください。

【市販品おすすめベスト3】

商品名 特徴 持続性 容量 販売価格
Q2M LeatherSet Strong 撥水効果で汚れから守り、ジーンズや衣服からの染色汚れも防ぐ 約3ヶ月 200ml 8,360円(アマゾン価格)
レザー・ケア・バーム 皮革用保護クリーム。皮革表面を保護し汚れ、シミが付きにくくなる 約3~6ヶ月 500ml 3,557円(アマゾン価格)
BolaSolution i43 作業が楽なスプレータイプで初心者でも簡単に施工できる 約3ヶ月 500ml 3,280円(アマゾン価格)

2024年6月17日現在の販売価格となっております。
一つ一つ補足させて頂きます。

【Q2M LeatherSet Strong】
Q2M LeatherSet Strong
持続性は約3カ月となります。レザー専用のクリーナーと撥水コーティング剤がセットになったレザーシートコーティング剤です。

【レザー・ケア・バーム】

レザー・ケア・バーム
こちらの製品は持続性は約3~6カ月程度となります。乳液タイプの皮革用の保湿クリームです。

【BolaSolution i43】

BolaSolution i43
作業がしやすいスプレータイプで手を汚さずに施工することができます。余分な成分を含んでいないため、クリーニングと防汚性と簡易撥水を兼ねたコーティングが可能です。

3種類のレザーシートコーティング剤をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。次に、自分でレザーシートコーティングを施工する場合についてご説明します。市販の商品には使用方法が記載されていますが、さらに補足した内容をお伝えします。

①まず、柔らかいハケや掃除機などを使って細かいチリなどを除去します。チリなどを一緒に拭き上げてしまうと、レザーシートにキズをつけてしまう恐れがあるため、注意深く取り扱いましょう。

②次に、柔らかいクロスに水を含ませてしっかりと絞り、レザーシートを優しく拭き取ります。その後、乾いた柔らかいクロスで拭き上げてください。(しっかりと絞って拭き上げますが、施工後は半日ほど乾燥させましょう。)

③最後に、各コーティング剤の指示に従って施工を行います。

レザーシートコーティングはDIYでも可能ですが、市販品は一般にユーザーが簡単に施工できるように設計されています。ただし、市販品の耐久性は比較的低く、ほとんどが半年ほどの持続効果があります。

市販品とプロショップでの効果の違いについて表にまとめましたので、ご覧ください。

市販品とプロショップの効果の違い

効果の違い 市販品 プロショップ
防汚性(色移り、汚れ)
耐擦り性 ×
耐紫外線性 ×
持続性 3か月~1年 3年
硬化性 ×(エシュロンは〇)

市販品とプロショップの違いについてご理解いただけましたでしょうか。市販品は一般のユーザーにとって施工しやすく、ムラができにくい製品となっていますが、その分耐久性や持続性がプロショップでの製品に比べて劣ることがあります。特に耐紫外線性や耐擦り性については、プロショップで扱う液剤の効果が長持ちしやすい特徴があります。

次に、レザーシートコーティングを施工した後の適切なメンテナンスやお手入れ方法について触れてみます。

レザーシートコーティング後のメンテナンス方法

レザーシートコーティングは今や高級車の象徴とも言えるほどの人気を誇りますが、適切なお手入れを怠ると摩擦による剥離や色移りが起こり、美しい状態や効果が長続きしません。定期的なメンテナンスを行うことで、効果を持続させることが重要です。ですので、レザーシートコーティングを施工した後はしっかりとお手入れをしましょう。

レザーシートのメンテナンス方法

レザーシートコーティングを行った後のメンテナンス方法は大きく分け次の3ステップとなります。順番にみてみましょう。

ステップ1 表面やシートの間の微細な異物を取り除く

レザーシートコーティング施工方法

まずはレザーシートのすみずみに詰まった微細なチリやホコリ、食べ物のカスなどを、ブラシや掃除機を使って丁寧に取り除きます。(特に硬い食べかすが残っていると、レザーシートに傷をつけてしまう可能性があるため、掃除機をしっかりかけるようにしましょう)

ステップ2 表面の余分な油分や手脂などを除去する

レザーシートコーティング施工方法

水を含ませたクロスをしっかりと絞り、優しくレザーシートを拭き取ります。その後、残っているかもしれない水分を乾いたクロスで拭き取ります。(革は水分をあまり好まないので、水拭き後は必ず乾いたクロスでしっかりと水分を拭き取ります)

ステップ3 頑固な汚れがある場合の対処方法

汚れが頑固な場合は、中性洗剤を少量水に混ぜてしっかり絞った布で再度拭き取るか、専用のクリーナーを使用して落とします。ただし、できる限りケミカル剤の使用は控えましょう。ケミカル剤はレザーシートを傷つける可能性があるためです。普段から定期的に硬く絞った水で拭き取るなどして、汚れがしみ込む前にメンテナンスを心がけましょう。

このようにレザーシートのメンテナンスは手間がかかり、慎重に行う必要がありますが、新車購入時にレザーシートコーティングを施しておけば、日常のお手入れが非常に簡単になります。

レザーシートコーティングについてのまとめ

レザーシートコーティングについてのまとめ
まとめますと、レザーシートコーティングは新車購入時に施工することが非常に重要です。
現在では高級車に限らず、さまざまな車種の上級グレードにもレザーシートが採用されています。
豪華で上質なレザーシートの質感や肌触り、自然な艶感を長持ちさせたい方は、レザーシートコーティングを施工し、定期的なメンテナンスを欠かさず行いましょう!

著者情報

株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史

2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。