セラミックコーティングは他のコーティングと比べ寿命が長いことで知られていますが、実際には他の種類のコーティングと比べどのくらい寿命が長いかご存じでしょうか…?
なんとセラミックコーティングは、適切なタイミングと方法でメンテナンスを行うと半永久的に効果を持続させることもできるのです!!
今回はプロ直伝のセラミックコーティングの寿命を延ばすメンテナンス方法をご説明したうえで、セラミックコーティングの寿命を縮めてしまう絶対にやってほしくないことも併せて解説していきたいと思います!
この記事を読めば、セラミックコーティングの寿命を最大限発揮させることができ、長期間愛車を美しく保てるので、ご自身の愛車にセラミックコーティングを施工したオーナー様や、今まさにセラミックコーティングを検討しているはぜひご参照ください。
1章 セラミックコーティングの寿命は5~10年程度
使用するコーティング剤の種類や駐車環境、メンテナンス頻度によって前後しますが、セラミックコーティングの寿命は一般的に5~10年とされています。
例えば、ガレージに駐車している車と青空駐車の車では、青空駐車の車の方が紫外線や酸性雨によってダメージを多く受けるので、セラミックコーティングの寿命が短くなってしまう傾向にあります。
また、全くメンテナンスをしない場合と、定期的なメンテナンスを行う場合でも寿命の長さは変わってきます。
せっかくセラミックコーティングを施工したのに寿命が短いと、「頻繁に施工しなければならないのでは?」「他にも寿命が長いコーティングがあるのでは?」と考える方もいるのではないでしょうか。
それでは、2章ではセラミックコーティングと他のコーティングの寿命を比較していきましょう。
※セラミックコーティングの寿命以外について詳しく知りたい方は下記の記事をご参照ください。
セラミックコーティングとは?効果,費用,特徴と商品を徹底解説
セラミックコーティングのメリット,デメリットをIICが徹底解説
2章 セラミックコーティングと他のコーティングとの寿命の違い
カーコーティングには①セラミックコーティング,②ガラスコーティング,③ポリマーコーティング,④油脂系コーティング(カーワックス) の4種類があります。早速下記の表で、セラミックコーティングと他の3種類のコーティングの寿命の長さを見てみましょう。
コーティングの種類と寿命の比較
セラミックコーティング | 5~10年 |
ガラスコーティング | 3~5年 |
ポリマーコーティング | 3ヵ月~1年 |
油脂系コーティング(カーワックス) | 2週間~1ヵ月 |
コーティング剤の種類によって寿命の長さが異なりますが、セラミックコーティングは最大で寿命が10年の物も!!!他の3種類のコーティングと比べるとその寿命の長さは圧倒的です。次に、なぜセラミックコーティングは他のコーティングに比べ寿命が長いのか解説します。
それぞれのコーティングの特徴を更に詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
車のコーティングは全4種類!各特徴と愛車にマッチする種類の選び方
セラミックコーティングが他のコーティングよりも寿命が長い2つの理由
なぜセラミックコーティングは他のコーティングよりも寿命が長いのでしょうか…以下の2つが、セラミックコーティングが他のコーティングより寿命が長い理由です。
理由①被膜がコーティングの中で1番厚い
セラミックコーティングは、セラミック成分を含有し他のコーティング剤に比べて約3倍~30倍の被膜の厚みを形成できます。そのため、他の3種類に比べると圧倒的に寿命が長くなります。
理由②コーティングの重ね塗りが出来る
セラミックコーティングは他の3種類のコーティングと違い、重ね塗りが可能なコーティングです。コーティング剤を重ね塗りをすることによってコーティング被膜に厚みと強度が出ます。
コーティング被膜の厚みと強度が高いと耐久性が増し、寿命も向上します。
この章ではセラミックコーティングと他のコーティングの寿命について比較し、その上で現存するカーコーティング剤の中で1番寿命が長いのはセラミックコーティングである事をご説明させていただきました。
では実際セラミックコーティングを施工するにあたり、どこで施工すればセラミックコーティングの寿命を最大限引き出せるのでしょうか…。次の3章で解説していきます。
※プロおすすめのセラミックコーティング剤を知りたい方は高品質な最強のセラミックコーティングはどれ?をご一読ください。
参考記事:セラミックコーティングにランキングはある?評価の高い商品を紹介
3章 寿命を最大化させるには専門店での施工一択な理由
施工場所別のコーティング寿命の比較表
施工する場所 | コーティング寿命 | 設備・環境 | メンテナンスサポート | 評価 |
コーティング専門店
|
5~10年
(セラミックコーティング) |
仕切られた空間と専用の設備
|
手厚く豊富なメニュー
|
◎
|
ディーラー
|
1~3年
(ガラスコーティング) |
ピットや屋外
|
基本的に自分で行う
|
〇
|
ガソリンスタンド
|
半年~1年
(ガラス・ポリマーコーティング) |
ピットや屋外
|
基本的な簡易メンテ
|
△
|
カー用品店
|
半年~1年
(ガラス・ポリマーコーティング) |
ピットや屋外
|
基本的な簡易メンテ
|
△
|
結論から申し上げますと、セラミックコーティングの寿命を最大化させるには専門店に施工を依頼するのが良いです。上記の表からも分かるように、セラミックコーティング剤は専門店でしか取り扱いがありません。その理由は以下の3つです。
理由②セラミックコーティングの寿命を最大化できる設備・環境が整っている
理由③メンテナンスサポートが充実しており、セラミックコーティングの寿命を延ばすことができる
理由① 丁寧な下地処理がセラミックコーティングの寿命を延ばす
セラミックコーティングの寿命は「下地処理」で変わるといっても過言ではありません!!
黄砂、鉄粉、花粉などの不純物を取り除き、細かいところまで徹底して丁寧に磨いて凹凸をなくすことによって、コーティング剤とボディの密着性が驚くほど向上し、寿命も長くなります。
下地処理は時間と手間がかかる作業の為、専門店以外では簡単な下地処理のみというケースも…。
実際に専門店へ行き工場見学をしたり、利用者の口コミなどを調べるなどして、丁寧な下地処理を行っている専門店を見極めましょう。
理由② セラミックコーティングの寿命を最大化できる設備・環境が整っている
クリーンブース内で施工するため温度と湿度の管理が徹底されており、不純物が入りづらい
セラミックコーティング剤を施工中に不純物(黄砂、埃、鉄粉、花粉)などが付着してしまうと、塗装面とセラミックコーティング剤の密着性が低下してしまいます。クリーンブース内でセラミックコーティング剤を塗布することによって不純物の付着を防ぎ、コーティング剤をしっかりとボディに密着させることが出来るので、コーティング寿命を向上させることが出来ます。
また、クリーンブース内は温度と湿度の管理が徹底されており、季節や天気に関係なく、高品質かつ高寿命なコーティングを施工することが可能です。
遠赤外線ブースによる熱乾燥で被膜硬度が高くなる
専門店ではセラミックコーティング剤を塗布後、遠赤外線ブースなどでコーティング被膜をすばやく強制的に硬化させます。強制乾燥を行うことによってセラミックコーティングの硬度が向上し、寿命も向上します。
設備と環境の整った専門店で施工してもらうことが寿命の長さに関わってきますので、しっかりと設備と環境が整った専門店を探し、施工してもらいましょう。
理由③メンテナンスサポートが充実しており、セラミックコーティングの寿命を延ばすことができる
セラミックコーティングを長持ちさせるには半年~1年に1回、コーティングメンテナンスを行う必要があります。汚れが付着したまま長期間放置されてしまうと、コーティング被膜にダメージが蓄積し、寿命も短くなってしまいます。
専門店ではプロの判断で適切なメンテナンスをしてもらえるので、セラミックコーティングの本来の性能を引き出し寿命を延ばすことができます。
コーティングの寿命とメンテナンスは大きく関わってくるので、メンテナンスサポートに力を入れている専門店であるかという点も施工店を選ぶ際の重要なポイントです。
近隣でカーコーティング専門店をお探しの方は 車のコーティングおすすめ専門店9選と後悔しない8つのチェック事項をご参照ください。
参考記事↓
専門店におけるセラミックコーティングメニューの違いと選び方
セラミックコーティング施工で後悔しない業者の選び方|特徴や施工の適性|カービューティーIIC
4章 セラミックコーティングの寿命を延ばすメンテナンス方法
セラミックコーティングの寿命を長持ちさせるには、日々のお手入れがとても重要です。
専門店で施工してもらい、定期的なコーティングメンテナンスを受けても、日々のお手入れを全くしないと、やはり寿命は短くなってしまいます。
4章では、当記事運営元IICおすすめのメンテナンス用品を使用したセラミックコーティングの寿命を延ばすメンテナンス方法をご紹介していきたいと思います^^
1.弱アルカリ性のシャンプーを使用して洗車する
弱アルカリ性のシャンプーは油分を分解し、汚れをしっかり落としてくれます。
なかなか汚れが落ちないからと、強いアルカリ性のシャンプーを使用してしまうと、コーティング被膜を溶かし、寿命が低下してしまう恐れがあるので注意が必要です。
また、洗車の際は上から下の順番でボディ全体に少し強めに水を当てて汚れを洗い流しましょう。
ボディにサッと水をかけただけだと、砂埃などの汚れが残ったままになり、その状態で擦ってしまうとコーティング被膜が傷だらけになり、コーティングの寿命が短くなってしまいます…。
弱アルカリ性のシャンプーを使って優しく手洗い洗車してあげることでコーティング寿命が向上します。
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2.メンテナンスクリーナーでコーティング被膜を保護
メンテナンスクリーナーはコーティング車専用のメンテナンス剤で、洗車後のボディが濡れた状態で塗り込むだけで汚れが分解され、コーティング被膜を良好な状態に保ってくれます。
ボディに付着したシミや油汚れを瞬時に分解し、水弾きを取り戻してくれるので、コーティング被膜の寿命を延ばすことが出来ます。
施工環境に注意すれば、だれでも簡単に施工できるので、当記事運営元IICの通販ショップでも人気商品です。
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3.犠牲被膜を形成し、コーティング寿命を延ばす
「犠牲被膜」とはコーティング被膜や車の塗装面を保護するために、それらの上に施されるコーティング層のことです。コーティング被膜より先に犠牲被膜がダメージを受けるので、セラミックコーティングを劣化から守り、寿命を延ばすことができます。
SCHILDリキッドスプレーは、吹きかけるだけで誰でも簡単に犠牲被膜を形成できる商品です。
親水には親水タイプのリキッド剤、撥水には撥水タイプのリキッド剤を上乗せすることで、コーティング被膜の犠牲被膜として効果を発揮し、コーティング寿命を向上させてくれます。
塗装面の艶と光沢も出るので、コーティング被膜が滑らかになり汚れも付着しにくくなるので、コーティングを長持ちさせたい方に大変おすすめです。
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参考記事:セラミックコーティングのメンテナンスを自分でする方法や注意点を解説!
5章 セラミックコーティングの寿命を縮めてしまう絶対にやってほしくない5つのこと
セラミックコーティングを施工し、専門店で適切なメンテナンスを行っても、日々の洗車やお手入れ方法が間違っているとセラミックコーティングの寿命を縮めてしまいます…。
セラミックコーティングの寿命を縮めてしまう絶対にやってほしくないことは次の5つです。
1.井戸水で洗車はしない
2.洗車機を使用しない
3.毛ばたきや雑巾などで拭き上げない
4.カーワックスを使用しない
5.コンパウンドなどの研磨剤を使用しない
下記で項目ごとにご説明します。
1.井戸水で洗車はしない
井戸水には水道水よりも多くのミネラル成分が含まれています。
ミネラル成分が乾くと頑固な白いシミになり、コーティング被膜に蓄積し、通常の洗車では落ちなくなってしまいます。コーティング被膜を痛め、寿命を縮めてしまうので大変危険です。
洗車時には井戸水を使用しないようにしましょう。
参考記事:井戸水洗車は本当に危険。井戸水のシミが付着した場合の対処法を伝授
2.洗車機を使用しない
洗車機は高速なブラシがコーティング被膜を擦るので寿命を縮めてしまいます。
最近ではノーブラシの高圧洗浄の洗車機もありますが、このタイプの洗車機も強い水圧で汚れを落とすので、コーティング被膜がダメージを受けてしまいます。
洗車機は使わず、優しく手洗い洗車がおすすめです。
参考記事:コーティングした車に洗車機は絶対NG!3つの理由と最適な洗車方法
3.毛ばたきや雑巾などで拭き上げない
ボディに砂埃や砂利が付いたまま毛ばたきや雑巾で拭いてしまうと、細かい傷を付けてしまいます。
また、吸水力抜群といわれるセーム革も摩擦によってボディにダメージを与えてしまうので使用しないようにしましょう。
4.カーワックスを使用しない
セラミックコーティング施工後にワックスを使用してしまうと、排気ガスやブレーキダストなどの油系の汚れが付着しやすくなります。
また、ワックスは紫外線にも弱く、コーティング被膜を痛めてしまうので使用しないでください。
関連記事:ガラスコーティング後にワックスは正しい?
5.コンパウンドなどの研磨剤を使用しない
※MOTA様より引用した画像 https://autoc-one.jp/knowhow/5007303/photo/0002.html
コンパウンドや研磨剤を使用するとコーティングが剝がれてしまうので、その部分だけ再度コーティング施工しなければなりません。
もし洗車で落ちない汚れや小さな傷が付いてしまった場合は、コーティングを施工してもらったお店に相談するようにしましょう。
6章セラミックコーティングの寿命に関するよくある質問
新車と中古車で同じセラミックコーティングを施工しても寿命に差はありますか?
よほど塗装が劣化していない限りは、新車と中古車でも寿命に大きな差はありません。
下地処理がしっかりと行われていれば、中古車へのセラミックコーティングも十分長持ちします。
関連記事:中古車にコーティングは必要?コーティングのプロが徹底解説
寿命を延ばすために最適なメンテナンスのタイミングは?
以下の3つが、コーティングメンテナンスが必要か見分ける最適なポイントとなります。
①ボディ表面にシミが付着している ②水弾きが低下している ③洗車しても汚れが落ちにくい
洗車時や雨に濡れた後などに、上記のポイントを定期的に確認してみましょう。
コーティングメンテナンスについて詳しく知りたい方はコーティングメンテナンスとは?必要性とメンテナンス頻度を解説ご参照ください。
撥水系・親水系・滑水系と色々ありますが、1番寿命が長いのは何系?
駐車環境やボディカラーによって寿命が変わってきます。
専門店のスタッフに相談し、最適なコーティング剤を選ぶことで日々のメンテナンスもしやすくなり、寿命を長持ちさせることにも繋がります。
詳しくは車のコーティング水弾きの違いは何?水の弾き方をプロが徹底解説をご参照ください。
専門店ではどんな寿命を延ばすメンテナンスをしてくれますか?
汚れをしっかり落とした後にトップコートを補充します。
このトップコートを補充を1年に一度行うことで、コーティングは半永久的に持続させることが可能となります。
まとめ
本記事ではセラミックコーティングの寿命や、コーティング寿命を延ばす方法について解説いたしました。
セラミックコーティングの寿命を延ばす上で大切なことを簡単に整理すると以下の通りです。
・下地処理が丁寧で、設備環境の整った専門店で施工してもらう
・メンテナンスサポートをしっかりと行っている専門店を選ぶ
・定期的な洗車やコーティングメンテナンスを行う
・間違った方法でお手入れしない
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事を通して、皆様のセラミックコーティングの寿命に関する疑問が解消され、コーティングの寿命を延ばすお手伝いが出来たら幸いです。
著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。