
花粉の飛散時期は一般的に2月上旬から4月下旬が花粉時期となり、3月頃が花粉のピークとなります。当記事にたどり着いた皆様は今まさに愛車に付着する花粉汚れ・花粉シミにお悩みではないでしょうか?
冬の終わり頃から春先にかけて空気中に飛散する花粉は車のボディに付着しやすくなります。
放置してしまうと花粉起因の塗装ダメージや、洗車で落ちにくい頑固な花粉汚れ・花粉シミの原因になります。
当記事は車の美観を持続させる事を生業とするコーティング専門店スタッフが、花粉汚れの影響を極力抑えるための花粉時期におすすめな車の洗車方法、注意すべき点、最適な洗車のタイミングと頻度を解説する他、花粉汚れに対する対策として有効なコーティングのご提案をさせていただいております。
車に付着する花粉汚れは放置厳禁
最初にお伝えさせていただく重要な結論として、車に付着する花粉汚れは放置せず早めに除去した方が良いです。
花粉は水分や湿気を含むと、ペクチンという粘着性の物質を排出し、車の塗装に付着して放置したままにしてしまうと通常の洗車では落ちにくい花粉汚れ・花粉シミとなります。
また、放置されたペクチンを含む花粉汚れには紫外線や酸素に反応して徐々に酸化する性質を持ち、酸性物質に変化した花粉汚れは車の塗装面から光沢を奪い、くすませる原因となりうるため、車の塗装寿命を長く維持するためにも花粉汚れは放置厳禁であるとお伝えさせていただきます。
花粉時期におすすめの洗車方法3つ
花粉時期に有効な、花粉汚れ・花粉シミを落とすおすすめの洗車方法として3つ
①高圧洗浄機による洗車
②弱アルカリ性カーシャンプーによる洗車
③お湯による洗車
上記それぞれをおすすめする理由を下記で順番にお伝えさせていただきます。
※洗車の手順、必要な道具については車の洗車方法をプロが徹底解説8ステップで誰でもプロ洗車できるの記事にまとめておりますので、気になる方はご参照ください。
おすすめ洗車方法①
高圧洗浄機による洗車
水の力で汚れを一掃する高圧洗浄機で洗車をする事により、塗装表面を傷めることなく、広範囲にわたる花粉汚れを短時間で洗い落とすことが可能です。フロントグリルをはじめとした細かな隙間パーツに入り込んだ花粉も除去できるため、花粉の残留防止効果としても優れています。
通常の手洗いでは粘着性を含む花粉汚れを除去しきる事は難しく、強く擦る事で塗装を傷付けるリスクが発生してしまう為、花粉汚れを除去するおすすめ洗車方法の①は高圧機による洗車となります。
おすすめ洗車方法②
弱アルカリ性カーシャンプーによる洗車
前述した花粉汚れに含まれるペクチンには微量の油分が含まれ、水分だけでは十分に除去出来ません。塗装やコーティングを傷付けるリスクが少なく、乾燥した花粉汚れを塗装表面から浮き上がらせ、ペクチンを効果的に分解・除去する事が可能な弱アルカリ性のカーシャンプーをたっぷりと泡立てて使用するのがおすすめです。
弱アルカリ性のおすすめ:SCHILD®カーシャンプー300mlの詳細はこちら
おすすめ洗車方法③
お湯による洗車
花粉汚れに含まれるペクチンは熱に弱く、約70℃程度のお湯をかける事で、花粉汚れが固着しシミとして目視出来る場合でも粘着性を弱めてスムーズに除去する事が可能です。ただし、ゴムを原材料とするワイパーなどの部位に熱湯をかけてしまうと、熱による変形が起こり得るので、お湯による洗車を試す際は慎重に少しづつをおすすめします。
関連記事
洗車以外の花粉除去について:車の塗装に花粉シミを発見,簡単に取り除く4つの方法と対策
花粉時期の洗車で注意すべき3つの点
花粉時期の洗車方法について上記ではお伝えしました。この章では花粉時期の洗車で注意すべき3つの点
①落ちない花粉汚れは擦らない
②洗車機による洗車
③車体に水分は残さない
上記それぞれをわかりやすくお伝えさせていただきます
注意すべき点①
落ちない花粉汚れは擦らない
※擦って付着した洗車傷
固着してしまった花粉汚れや花粉起因で発生してるシミを無理に擦ると洗車傷になるため、洗車時にスポンジと拭き上げ時のクロスの使い方には注意しましょう。仮に擦って花粉汚れが取れた場合でも洗車傷が車の塗装に残ってしまう事があります。
注意すべき点②
洗車機による洗車
洗車機のブラシは車の塗装を擦る力が強く、花粉汚れが固着している場合には洗車傷を発生させるリスクが高まります。ノンブラシタイプの洗車機であれば問題ありませんが、水洗いだけの洗車コースを選んでしまった場合、微量の油分を含む花粉汚れは十分に除去出来ず、洗車の効果性も半減してしまうため、花粉時期はシャンプー洗車を含むコースをおすすめします。
注意すべき点③
車体に水分は残さない
洗車後に水分を残してしまうと、車体に残っている水滴が花粉を引き寄せ、新たな花粉汚れの原因となってしまいます。水分の拭き上げを徹底する事で花粉汚れの再付着を防ぐ事が出来るので、洗車後は徹底しましょう。
花粉時期の最適な洗車のタイミングと頻度
花粉が舞う時期となる2月上旬から4月下旬にかけては外に駐車しているだけでも花粉汚れが蓄積しやすくなるため、タイミングを見計らって洗車を行ったり、洗車頻度を高める事も車の美観を維持するためには重要となるので、花粉時期にお悩みの方は下記の内容を参考にしてください。
最適な洗車のタイミングは夕方か早朝
花粉時期の最適な洗車のタイミングは花粉の飛散が少なくなる夕方か、湿気が花粉を固定化する前の早朝がおすすめです。また、晴天時や強風時に比べると、曇りの日や風が穏やかな日は比較的花粉の発生が少ないタイミングとなるので理想的となります。
洗車頻度は10日以内に1回程度
花粉時期の洗車は通常時よりも高頻度を推奨するため、10日以内に1回程度が目安です。花粉時期に悩まされる汚れの根本は常に空気中に舞う花粉が起因となるため、他の汚れと比べ汚れの進行度が早く感じる事も多くあります。
屋外駐車の場合は軽い洗車を3,4日毎に1度する事で花粉汚れ・花粉シミの固着リスクは劇的に減少するので、車に付着している汚れの進行度によっては検討する事をおすすめします。
車の花粉対策にはコーティングが最適
花粉から車の塗装を守る為にはコーティングが最適です。
コーティング施工で塗装面に形成される透明な保護膜は、花粉汚れが直接塗装面に付着するのを防げる他、撥水効果が付与される事で花粉が水分と混ざり難くなり、花粉汚れが固着し難くなり、また落としやすくもなるため、花粉時期の洗車の頻度やかかる労力が大幅に軽減でき、美観を維持しやすくなる点も魅力的です。
塗装の花粉汚れ対策
System X MaxG+
塗装の花粉汚れ対策として提案するSystem X MaxG+(システムエックスマックス ジープラス)は、当記事の運営元である千葉県市川市のカーコーティング専門店カービューティーアイアイシーで取り扱う世界最高水準の耐久性を誇るセラミックコーティングです。
最も過酷な環境で耐性が求められる航空機や船舶のコーティング剤としても利用されており、従来のガラスコーティングや市販されているセラミックコーティング剤では真似できないほどの、圧倒的な性能を誇ります。
MaxG+はSystemXシリーズ中屈指の10年耐久に加え、従来のMaxコーティングと比較して光沢30%向上を実現いたしました。滑らかな仕上がりで塗装面の摩擦係数を減らして擦り傷耐性を付与し、超疎水の撥水性能付与で期待できるセルフクリーニング効果は、花粉汚れを蓄積させ難くする事が可能です。
より詳しい詳細は systemX/システムエックスコーティングをご参照ください
車内の花粉対策
DEOFACTOR Mobi
車内の花粉対策には抗菌・防臭効果を付与するDEOFACTOR Mobi(デオファクター モビ)を提案します。
高濃度天然ミネラルを主成分とする吹付コーティングを車両内に施工し、スギ花粉アレル物質の活動を99%以上抑制、花粉以外の細菌やニオイの元となる有害物質も直接分解し、車両空間の抗菌・防臭が可能です。
天井、壁面、シート、ハンドル周りは勿論、花粉が蓄積しやすく除去しにくい備え付けエアコンの噴出口、フィルターなどを含む車両内全体に吹付可能で、コーティングの施工後は車両内の酸素・水分と反応し、スギ花粉をはじめとするアレル物質を減少促進 → 還元反応を繰り返すことで車内の持続的な浄化ができるため、車両内を清潔に保ちたい方のほか、花粉にお悩みのオーナー様にもおすすめさせていただいております。
DEOFACTOR Mobiのより詳しい詳細は ウイルス対策・車内清浄吹付施工をご参照ください
花粉汚れ・シミに関するよくある質問
花粉汚れ・シミに関するよくある質問に答えていきます。
花粉シミの除去方法はありますか?
花粉シミの除去は熱によるアプローチが効果的です。約70℃程度のお湯の使用、ドライヤーやヒートガンで車の塗装面に付着した花粉シミを暖める、太陽光があたる環境に車を置いて塗装面を熱する等の事も花粉シミの除去として有効な手段となります。
花粉汚れは水拭きしても問題ありませんか?
花粉シミを誘発します。花粉汚れを水拭きしてしまうと車の塗装に付着した水分が、排出された粘着質のペクチンが塗装を侵食し、花粉シミを誘発する原因となりえます。高圧洗車、弱アルカリ性シャンプーを使用する事がおすすめです。
塗装面に付着した黄色の汚れは花粉汚れでしょうか?
車の塗装面に付着した黄色い汚れの多くは花粉汚れでなく黄砂による汚れである事も多いです。一般に2月上旬から4月下旬が花粉時期であると冒頭で述べさせていただきましたが、同時に黄砂による汚れや被害が多く発生する時期でもあります。
黄砂の洗車や、塗装面に与える悪影響については黄砂の洗車で最適なグッツと黄砂の注意点をコーティングのプロが解説にまとめておりますので、気になる方はあわせてご参照ください。
車の花粉シミに対してやってはいけない事はありますか?
研磨剤で磨く事はおすすめしません。花粉シミは高温で除去できるため、ポリッシャーを使った研磨時に摩擦熱で花粉シミが薄れる可能性はありますが、車の塗装面にコーティングが施工してある場合、コーティング効果までを剥がしてしまいます。
まとめ
最後までお読みくださりありがとうございました。花粉時期の対策として高頻度な洗車とコーティング施工はとても有効です。
下記は当記事のまとめとなります。
・花粉汚れを放置してはいけない理由として塗装寿命を短くするリスクがある事
・花粉時期におすすめできる洗車方法として高圧洗浄機、弱アルカリ性カーシャンプー、70度程度のお湯を使用する有効性
・洗車時の注意点として、花粉汚れは擦らない、洗車機使用時のリスク、車体に水分は残さない方が良い理由
・洗車タイミングは晴れと強風の日を避けて夕方か早朝を推奨
・洗車頻度については10日以内に1回程度を目安とし、汚れ具合によって3,4日に軽い洗車を検討する事がおすすめ
上記の他、車の花粉対策におすすめなコーティングとして、塗装面と車両内に分けてコーティング専門店の弊社が取り扱う花粉に対してそれぞれ有効なボディコーティングと車内のアレルギー対策としても有効な抗菌コーティングをご提案させていただきました。
当記事が愛車の花粉被害に悩むオーナー様の元に届き、お役立ちの一助になれば幸いです。

著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。