【徹底比較】カーコーティングとプロテクションフィルムの違い｜特徴・メリットについて｜カービューティーIIC

愛車を汚れや傷から守る有効な手段として、カーコーティングやプロテクションフィルムがあります。近年、その認知度が高まってきており、多くの人が施工するようになっています。しかしながら「どちらを施工すべきなのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。

どちらも愛車を美しい状態で維持するうえで欠かせないものですが、その仕組みや効果には大きな違いがあります。目的に合ったものを選ぶことで、愛車をより長く美しく保つことが可能です。

この記事では、カーコーティングとプロテクションフィルムの違いや、それぞれの特徴・メリットについてわかりやすく解説します。違いを理解したうえで愛車に適した施工を検討してみましょう。

カーコーティングはボディを保護しつつ美観を維持する施工

カーコーティングは、車のボディを保護しながら艶や輝きを維持するための施工です。2025年現在は「ガラスコーティング」が主流であり、溶剤をボディ表面に塗布することで、強固な被膜が形成されて塗装面を汚れや紫外線などから保護してくれます。

コーティングの主な効果は、水や汚れを弾く撥水・親水機能と紫外線や酸性雨によるダメージの軽減です。これによりボディが汚れにくくなり、普段のお手入れも楽になるため、愛車をきれいな状態で維持しやすくなります。

カーコーティングは、塗装面を強化するものではなく、あくまで保護膜として機能します。そのため、飛び石や擦り傷に対する防御力は限定的であり、完全に傷を防ぐことはできません。車の美しさを維持しつつ、日常のメンテナンスを楽にした方に適しています。

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プロテクションフィルムは塗装面を物理的に保護する施工

プロテクションフィルムは、車の塗装面を物理的に保護する透明なフィルムを貼る施工です。厚みのある特殊なポリウレタン素材が使用されており、飛び石や擦り傷、虫の衝突などによるダメージからボディを守る役割を果たします。

近年では、自己修復機能を持つフィルムも登場しており、軽微な傷であればボディ表面の熱により元の状態に戻るものもあります。また、紫外線をカットする効果があるため、日焼けによる塗装の劣化を抑える効果もあります。

プロテクションフィルムは、コーティングと異なり「物理的なバリア」として機能するため、傷や飛び石によるダメージを防ぎたい方に最適です。ただし、フィルム自体は消耗品であり、長期間の使用により劣化するため、定期的なメンテナンスや交換が必要です。

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カーコーティングとプロテクションフィルムの違い

カーコーティングは、塗装面を保護しながら艶や撥水性を向上させるのが特徴です。一方、プロテクションフィルムは飛び石や擦り傷から塗装そのものを守る物理的なバリアとして機能します。

どちらも車の美観を維持し、保護する目的で施工されますが、効果の内容に大きな違いがあります。また、施工価格や耐久性、見た目にも違いがあるため、それぞれの特徴を理解したうえで選ぶことが重要です。ここでは、カーコーティングとプロテクションフィルムの違いについて解説します。

施工後の効果と保護力の違い

カーコーティングは、塗装表面に1ミクロン前後の薄い被膜を形成し、主に防汚効果や艶を向上させます。一方、プロテクションフィルムは、約150ミクロンの厚みを持つポリウレタン製の透明なフィルムで、物理的な衝撃や傷から塗装を直接保護します。

カーコーティングの被膜は防汚性や撥水性の向上を目的としており、非常に被膜が薄いため、物理的な衝撃や傷に対する防御力は限定的です。拭き傷などは軽減できるものの、飛び石などからボディを守ることはできません。

一方、プロテクションフィルムはコーティングの約150倍の厚みがあるため、飛び石や摩擦などの物理的なダメージに対して、高い防御力を発揮します。

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寿命の違い

カーコーティングの耐久性はガラスコーティングの場合で3～5年程と言われています。ただし、駐車環境やメンテナンスの頻度によっては1年ほどで効果が薄れることもあるため注意が必要です。寿命を迎えると、被膜がはがれ始めてしまい、撥水しなくなったり艶がなくなり、施工前の状態へと戻ります。

一方、プロテクションフィルムの耐久性は、5年程です。こちらも、紫外線や酸性雨の影響を受けやすい環境の場合は、劣化が数年早まる可能性があります。寿命を迎えると、フィルムに黄ばみや剥がれ、ひび割れなどが現れます。

どちらの施工も、長持ちさせるには定期的なメンテナンスが必要です。施工後は何もしなくてもいいというわけではありません。

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施工価格の違い

施工価格は、希望するメーカーやその商品によって大きく異なります。コーティングは車全体に施工するのが一般的で、ガラスコーティングの場合は小さなサイズの車で5～7万円、大きなサイズでは12～15万円が相場です。新車か中古車によっても料金が異なります。

プロテクションフィルムは、施工箇所ごとに料金が設定されており、希望した箇所のみに施工するのが一般的です。当店・カービューティーIICの施工価格を参考に紹介すると、以下の内容となります。

プロテクションフィルムは、物理的な保護力が高いこともあり、部位ごとの施工でもガラスコーティングを上回る費用がかかります。

メンテナンスの違い

ガラスコーティングの場合、日ごろのお手入れとして月に2～4回の手洗い洗車が推奨されています。また、半年～1年に1回は施工店でボディ状態に応じたメンテナンスを受けることで、持続期間や効果効能が向上します。お店でのメンテナンスは内容にもよるものの2～6万円ほどが目安です。

プロテクションフィルムは、特別なメンテナンスは必要とされていないものの、月に1～2回の手洗い洗車を行うことで、フィルムへの汚れ固着を軽減し美しい状態を維持しやすくなります。お店でのメンテナンスメニューがある店舗で施工することで、定期的にプロに状態を確認してもらいながらメンテナンスを行うことが出来ますので、持続期間や効果効能が向上します。

見た目の違い

ガラスコーティングは、施工前に丁寧な下地処理を行い、小傷や塗装面の凹凸を整えます。その後にカーコーティング剤を塗布するため、施工後には深い艶と美しい光沢を生み出します。特に黒や赤といった濃色車は施工前後で大きな差が生まれます。

プロテクションフィルムは、透明なポリウレタン素材を貼るため、基本的に本来の色を損なわずに施工可能です。ただし、施工部分によってはフィルムの端がわずかに見えたりする可能性があります。艶消しやカーボン調など見た目を変えることも可能です。

ちなみに、プロテクションフィルムも経年車に施工する場合は、下地処理としてボディを磨くことがあります。この場合、別途費用が掛かることがあるため、事前に確認しておくようにしましょう。

関連記事：プロテクションフィルムとカーコーティングを徹底比較！それぞれの特徴も解説

カーコーティングのメリット・デメリット【プロテクションと比較】

カーコーティングは、以下のようなメリット・デメリットがあります。

関連記事：車のコーティングって必要？メリットや業者,種類の選び方を解説

プロテクションフィルムのメリット・デメリット【カーコーティングと比較】

プロテクションフィルムには、以下のようなメリット・デメリットがあります。

塗装剥離や未施工箇所との色の変化は、必ず起こるとは限らないものの、リスクの1つとして理解しておくようにしましょう。特に青空駐車の場合は注意が必要です。

プロテクションフィルムの施工をおすすめする人

ここまで解説してきた通り、カーコーティングとプロテクションフィルムには、それぞれ異なる効果や特徴があります。内容は理解できたものの「どちらを選ぶべきか迷っている」という方もいるでしょう。

ここでは、プロテクションフィルムの施工をおすすめする人の具体的なケースについて解説します。

スポーツカーや高級車に施工予定の人

スポーツカーや高級車は、飛び石や擦り傷によるダメージを受けた場合、修理費用が高額になりやすく再塗装により車の価値も大きく下がってしまうリスクがあります。

プロテクションフィルムであれば、厚みのある透明なフィルムで、物理的なダメージに強いため、飛び石や小傷をコーティングよりも防げます。特にスポーツカーはフロントバンパーやサイドステップ、フェンダーなど、飛び石が当たりやすいため、おすすめです。ダメージを最小限に抑えることで、売却時の評価も下がりにくくなります。

飛び石や拭き傷を最優先に予防したい人

車のシミや光沢よりも飛び石や拭き傷を最優先に防ぎたいという方にもプロテクションフィルムが最適です。プロテクションフィルムは、カーコーティングの約150倍の厚みがあるため、高速走行時の飛び石や洗車時の拭き傷から車を守る効果が高い特徴があります。

フロントバンパーやボンネットといった飛び石被害を受けやすい箇所に限定すれば、費用も抑えられます。フルプロテクションすれば、洗車時の拭き傷も防げるため、洗車を頻繁にする人や濃色車に乗っている方でも安心です。ちなみに、プロテクション施工後に上からコーティング施工も可能です。

おしゃれなデザインを楽しみたい人

個性的なデザインを手軽に楽しみたいという人にもプロテクションフィルムが最適です。プロテクションフィルムには、カーボン調やマットデザイン、スモークフィルムなど、塗装の色味や質感を変えられるものもあります。

たとえば、カーボン調フィルムを貼ると、スポーツカーらしいデザインを演出できます。ヘッドライトにダークスモークのフィルムを施工すれば、スタイリッシュな見た目に変えつつ紫外線や飛び石からの保護も可能です。

さらに、飽きたら剥がして元の状態に戻せるため、気軽にデザインを変えられるのも大きなメリットといえるでしょう。塗装と違い、車の価値を落とさずにカスタムを楽しめます。

カーコーティングの施工をおすすめする人

次にカーコーティングの施工をおすすめする人について解説していきます。

価格を抑えつつ愛車をきれいに保ちたい人

コストを抑えながら車全体の保護を考えるなら、カーコーティングが最適です。プロテクションフィルムのように、車全体への施工で100万円を超えるようなものはありません。

近年主流のガラスコーティングは、耐久性と光沢のバランスが良く、10～15万円ほどが相場です。さらに手軽に施工したい場合、ポリマーコーティング（耐久性は3ヵ月前後）であれば2～3万円程度で施工できます。

一方で、最上級の耐久性と保護性能を求める場合は、セラミックコーティングがおすすめです。施工費用は15～30万円で、耐久性は5～7年ほどあります。

ボディの細かい形状の部分まで施工したい人

車全体をくまなく保護したいような方にもカーコーティングがおすすめです。ボディはもちろん、スプレーガンを使用することで、ホイールやエンブレム周りといった細かい形状の部分まで施工できます。

また、カーコーティングは、樹脂パーツ専用のコーティングを施工すると、黒い樹脂部分の劣化や白化を防げます。また、窓専用の撥水コートであれば、雨の日の視界を良好に保てます。車内コーティングもあり、愛車全体をきれいな状態で保ちやすくなるのが魅力です。

プロテクションフィルムとカーコーティングを組み合わせるような方も中にはいます。

すぐに乗り換える可能性がある人

短期間で車を乗り換える予定がある場合は、カーコーティングが最適です。プロテクションフィルムよりもコストを抑えられるためです。下地処理でボディをきれいに磨き、仕上げられているため売却時の査定額も上がりやすいと言えます。

売却時に施工を剥がす必要もないため、短期間で乗り換える可能性がある人は、カーコーティングをおすすめします。ちなみに、カーコーティングは、マット塗装の車にも施工可能です。

カーコーティングは自分でDIY施工も可能

カーコーティングの普及に伴い、初心者でも手軽に施工できるDIY商品が増えています。専門店のような下地処理や磨き作業はできないものの、洗車ついでに塗るだけで撥水効果や防汚効果を得られるのが特徴です。

市販のDIY商品には、スプレータイプや塗り込みタイプなどがあり、施工方法もシンプルです。施工費用も数千円前後と手頃なため「まずはお試しでコーティングを試してみたい」という人にも適しています。定期的に塗りなおすことで、簡単に愛車の美しさを維持できます。

当店でも、DIY施工向けに下地処理アイテムやコーティング剤、メンテナンス商品などを幅広く販売しております。プロが認めた質の高いものばかりですので、気になる方はぜひお試しください。

関連記事：車のガラスコーティングを自分で簡単にやる方法をプロが暴露

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プロテクションフィルムは自分でDIY施工も可能

広範囲の施工は専門店での施工をおすすめしますが、DIY向けのプロテクションフィルムも販売されています。特にドアステップやドアエッジ、ヘッドライトなどの部分保護に適した商品が多く、気軽に施工できるのが特徴です。

DIY用商品には、特定の車種の形状にカットされたものや、テープ式で気になる部分に自由に貼れるものなどがあります。たとえば、靴を擦りやすいドアステップや荷物を載せる際に傷がつきやすいバンパー部分などに貼ることで、塗装のダメージを軽減可能です。

価格も数千円程度と手頃で、施工に特別な工具が不要なものもあるため、気になる方は試してみましょう。

カーコーティングとプロテクションフィルムに関するよくある質問

最後は、カーコーティングとプロテクションフィルムに関する、3つのよくある質問に答えていきます。

・どちらも施工することはできる？
・施工できない車はある？
・プロテクションフィルムにはどんな種類がある？

施工に関する内容ですので、依頼を検討するうえで参考にしてみてください。

どちらも施工することはできる？

プロテクションフィルムを施工した上から、カーコーティングを施すことは可能です。お店によっては、プロテクションフィルム専用のコーティングメニューを用意していることもあります。

これにより、プロテクションフィルムの表面に撥水効果や防汚性能がプラスされ、普段のお手入れが楽になります。また「セルフクリーニング効果」により、少量の雨水でも汚れが流れ落ちやすくなり、施工前よりもきれいな状態でボディを維持することが可能です。

ただし、中にはコーティング剤の成分と相性が悪いフィルムあるため、自分の判断で施工するのはおすすめしません。お店に相談したうえで、専用のメニューを依頼するようにしましょう。

施工できない車はある？

カーコーティングやプロテクションフィルムは、多くの車に施工できますが、一部の車では施工が難しい場合があります。カーコーティングが施工できないケースとして、塗装が著しく劣化している車があります。塗装が剥がれていたり、色あせが進んでいたりすると、通常の下地処理ができず、コーティング剤を均等に塗れません。

プロテクションフィルムが施工できないケースとしては、塗装にひび割れや剥がれがある車があります。作業中にさらに塗装が剥がれたり、フィルムを剥がす際に、一緒にくっついて剥がれる恐れがあります。

また、板金などで再塗装したばかりの車も塗装が柔らかいため、1ヵ月ほど乾燥させてから施工するのが理想です。

プロテクションフィルムにはどんな種類がある？

プロテクションフィルムには、透明なタイプだけでなく、カーボン調やマットフィルム、グロスブラック、スモーク仕様など、デザイン性を高めるものがあります。

この他にも、窓を物理的なダメージから守る、ウインドウプロテクションフィルムもあります。

関連記事：プロが解説するプロテクションフィルムの種類とおすすめのメーカー2社

カーコーティング・プロテクションフィルム｜要望や予算にあった施工を選ぼう

カーコーティングには、塗装の艶を引き出し、防汚・撥水効果を高めるといった特徴があります。一方、プロテクションフィルムには、飛び石や擦り傷から物理的に保護でき、剥がせば元の塗装を維持できるという特徴があります。以下が当記事のまとめとなります。

・カーコーティングは比較的安価で、施工範囲が広く、メンテナンスが容易なため、コストを抑えつつ愛車を綺麗に保ちたい人や、細かい部分まで施工したい人に最適。
・プロテクションフィルムは物理的なダメージに強く、塗装を直接守れるため、飛び石や擦り傷を防ぎたい人、高級車やスポーツカーを長期間美しく維持したい人に最適。

どちらの施工が最適かは、車の使用年数や予算、保護したい目的によって異なります。それぞれの特徴を理解し、自分のカーライフに合った施工を検討してみましょう。