
車のコーティングには沢山の種類があってどれを選べばよいか分からない!というようなご意見を頂くことが多いのが現状です。
車のコーティングは種類によって効果効能や寿命、特徴、費用が全く異なります。当記事では、
① コーティングの種類が多すぎてよく分からない!
② 自分の車に適したコーティングの種類を知りたい!
といったお悩みを解決するべく、コーティングプロショップの著者が詳しく解説していきますので、コーティング選びの参考にして頂ければ幸いです。
※最終編集日:2025年3月10日
運営元:千葉県ガラスコーティング専門店
車のコーティングには主に、セラミックコーティング、ガラスコーティング、ポリマーコーティング、ワックスと4種類あります。それぞれのコーティングで効果効能や寿命、費用などが大きく変わってきますので詳しく見ていきましょう。
油脂系コーティング(ワックス)
メリット | ・光沢に優れ強い撥水性能が期待できる ・自分で簡単に施工できる |
デメリット | ・熱に弱く雨で流れ落ちてしまう ・塗装に結合しない ・持続性が悪い |
費用 | ・数百円~2千円程度 |
油脂系コーティング剤(ワックス)はカルナバ蠟と言われる植物から採取される油が原料となり、一時的な光沢や撥水性能が高い商品となります。油が原料のため熱に弱く持続性が短いのがワックスの特徴です。
参考になる記事:ガラスコーティングとカーワックスを徹底比較。効果の違いとは?
樹脂系コーティング(ポリマー)
樹脂系コーティングのメリット、デメリットは以下の通りとなります。
メリット | ・ワックスよりも持続性が高い ・ガソリンスタンドなどで気軽に施工できる |
デメリット | ・熱による劣化で剥がれやすい ・酸性雨や紫外線で傷みやすい |
費用 | ・2万円~5万円程度 |
樹脂系コーティング(ポリマーコーティング)とは、高分子体化合物と言われるフッ素やシリコンが含有された製品で、ワックスに比べ耐久性(持続性)が長くガソリンスタンドや量販店で依頼することが可能となります。
参考になる記事:ポリマーコーティングとガラスコーティングの違い
ガラスコーティング
メリット | ・ガラス被膜を形成するため光沢に優れる ・耐紫外線性能や防汚性能に優れる ・深い光沢・艶を実現する ・長期間愛車を保護する(約3年~5年程度) |
デメリット | ・費用が高額(約10万~15万程度) ・酸性雨に弱い |
ガラスコーティングは塗装面にガラス質の被膜を覆うことで、光沢や防汚性効果を得ることが出来ます。ワックスやポリマーに比べ耐久性が高く、約3年~5年効果が間持続します。一度施工すれば年に数回のコーティングメンテナンスで愛車を長期間に渡り綺麗に維持させることが可能となります。
参考になる記事:ガラスコーティングはしない方がいいって本当?理由を徹底解説
セラミックコーティング
メリット | ・セラミックコーティングは一度硬化すると薬品で剥がれない ・物理的にコンパウンドで磨かないと剥がれない ・最高被膜硬度9Hの被膜を形成し耐スクラッチ性能に優れる ・被膜が厚く光沢に優れる ・寿命が長い(約7年~10年) ・耐薬品性に優れるため酸性雨や除雪剤、塩害などのダメージが受けづらい |
デメリット | ・施工費用が高額である(約15万~30万程度) |
セラミック分子化合物を含有するコーティング剤で一度硬化すると薬品で剥がすことは出来ません。物理的にコンパウンドで磨かない限り剥がすことが出来ないため耐久性は他の製品に比べ圧倒的な効果を実現します。被膜の厚みも従来のガラスコーティング(0.3μ)に対しセラミック被膜(1μ)と3倍の厚みを形成するため、硬さと輝きに優れます。
参考になる記事:セラミックコーティングとは?効果,費用,特徴と商品を徹底解説
車のコーティングには3つの水弾きが存在する
車のコーティングの種類について確認してきましたが、各コーティング種類には3水弾きが存在します。コーティングを選ぶ際に種類だけで決めてしまうと思ったような効果が得られなかったり、すぐに効果が無くなってしまうなど様々なリスクがあるので水弾きもしっかりと確認しておきましょう。
コーティングには大きく分けて3つの水弾きが存在します。撥水(はっすい)、親水(しんすい)、滑水(かっすい)の3タイプの水弾きの効果があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
撥水タイプの特徴
撥水タイプ | |
特徴 | ・水がコロコロ弾くので気持ちが良い |
メリット | ・洗車時の水分の拭き上げが楽になる ・洗車時の汚れ落ちが良い |
デメリット | ・水滴が塗装面に残留し乾いてシミになりやすい |
撥水タイプは洗車時に汚れが水滴にまとまり汚れ落ちが良いのが特徴です。汚れ落ちが良いため洗車の時間を短縮しお手入れが楽になります。 難点は水滴がレンズ効果の役割を果たし、直射日光を浴びると塗装面に焼き付きイオンデポジットなどのシミが付着しやすい点です。
撥水タイプは洗車時に汚れが水滴にまとまり汚れ落ちが良いのが特徴です。汚れ落ちが良いため洗車の時間を短縮しお手入れが楽になります。
難点は水滴がレンズ効果の役割を果たし、直射日光を浴びると塗装面に焼き付きイオンデポジットなどのシミが付着しやすい点です。
親水タイプの特徴
親水タイプ | |
特徴 | ・水滴が塗装面に馴染み水玉になりづらい |
メリット | ・塗装面に水滴が馴染むためレンズ効果によるシミが付着しづらい ・雨が降ると汚れが流れ落ちやすいため洗車の頻度を抑えることができる |
デメリット | ・水が弾かないためコーティングがかかっている実感が湧きにくい ・洗車時の汚れ落ちは撥水や疎水に比べ悪い |
親水タイプは各種水弾きの中で雨シミと言われるイオンデポジットが最も付着しづらいコーティングで雨が降ることで汚れが自然と流れ落ちてくれるため洗車の頻度を軽減することが出来ます。
参考になる記事:親水ガラスコーティングの特徴
滑水タイプの特徴
疎水or滑水タイプ | |
特徴 | ・水滴は弾くが撥水に比べ塗装面に水滴が馴染む |
メリット | ・撥水に比べイオンデポジットなどのシミになりづらい ・洗車時の汚れ落ちが良い |
デメリット | ・撥水のような水弾きは得られない |
滑水タイプのコーティングは撥水と親水の中間にあたる水弾きをします。文字の通り水滴が流れ落ちやすいためイオンデポジットやウォータースポットなどが付着しづらい商品となります。
参考になる記事:車のコーティング水弾きの違いは何?水の弾き方をプロが徹底解説
車のコーティングは種類によって効果効能や費用が異なることを先ほど見てきました。では、自分に最適なコーティングはどれでしょうか?下記のフローチャットを参考にご自身に最適なコーティングを選びましょう。
~自分に最適なコーティングの選び方フローチャート~
車のコーティングを選ぶ際には価格、性能で選ぶことをおすすめします。圧倒的な効果効能や光沢で選ぶならセラミックコーティングがよいでしょう。
また、コーティング入門者にはガラスコーティングをおすすめします。価格重視の方はポリマーコーティングを選ぶようにしましょう。
~各種コーティング別性能一覧~
上記イラストのように求める効果や費用によって最適なカーコーティングは異なります。貴方にあったコーティングを選ぶようにしましょう。
水弾きでコーティングを選ぶ
次に選ぶポイントは水弾きです。
水弾きを選ぶ際には駐車環境、洗車頻度、ボディカラーを考慮して選ぶことがおすすめです。下記のフローチャットをご覧ください。 上記、イラストのように洗車の頻度と駐車環境によっておすすめの水弾きが異なります。ご自身に最適な水弾きを選ぶようにしましょう!
車のコーティングは施工する業者によって特徴や取扱い製品が異なるのでしっかりチェックしておきましょう。
業者 | 種類 | 寿命 | メンテナンス メニュー |
施工設備 |
ガラスコーティング専門店 | 3種以上 | 3~10年 | ◎ | 純水機や遠赤外線乾燥機などコーティング設備が充実しているためコーティング性能が向上しやすい |
カーディーラー | 3種程度 | 3~5年 | △ | 埃が入る環境で施工することがある |
量販店 | 2種程度 | 2~3年 | × | 仕切られた空間で作業ができる。一部の店舗で遠赤外線乾燥機でコーティングを乾燥している |
ガソリンスタンド | 3種程度 | 1~5年 | 〇 | 埃が入る環境で施工することがある |
※上記、記載内容は各業者の平均値であり実際と異なる可能性があります。
カーコーティング専門店
カーコーティング専門店はセラミックコーティングなど、カーディーラーや量販店が取り扱っていない性能が高い商品を多く取り揃えています。そのため、効果効能が高く寿命が長持ちします。
専門店コーティング | |
価格 | 15万~30万 |
コーティングの耐久性 | ★★★ |
メリット | こだわりのプロ職人が作業してくれる |
デメリット | 施工期間が2~3日かかる |
こんな方におすすめ | 金額より仕上がり重視の方 |
金額面では、ディーラーコーティングとコーティング専門店は大差が少ないため、断然専門店がおすすめです。
参考になる記事:コーティング優良店厳選9選と後悔しない為の8つのチェック事項
量販店コーティング
量販店コーティングはポリマーコーティングやガラスコーティングを取り扱っています。価格帯は安価なためリーズナブルな施工をお考えの方はディーラーコーティングがおすすめです。しかし、量販店のコーティングは専門店に比べ寿命が短く効果効能が弱いといったデメリットがあります。
量販店コーティング | |
価格 | 3万~6万 |
コーティングの耐久性 | ★★ |
メリット | 低価格&短時間で作業が出来る |
デメリット | 持続性(耐久性)が低い |
こんな方におすすめ | 価格重視の方 |
ディーラーコーティング
ディーラーコーティングは主にガラスコーティングを取り扱っております。セラミックコーティングと比べ寿命や効果効能が低い傾向にありますので施工する際は寿命や効果効能などしっかりと確認しておきましょう。
ディーラーコーティング | |
価格 | 6万~15万 |
コーティングの耐久性 | ★★ |
メリット | ディーラーなので安心感がある |
デメリット | 外注作業のため仲介マージンが発生する |
こんな方におすすめ | こだわりより無難性を求める方 |
参考になる記事:ディーラーと専門店コーティングの違いってなに?疑問を徹底解説
DIYコーティングも可能
車のコーティングは業者に依頼しなくてもDIYで施工することも可能です。業者に頼むより断然安いため施工に自身のある方はDIYコーティングをおすすめします。
DIYコーティング | |
価格 | 5千~1万 |
コーティングの耐久性 | ★★ |
メリット | ディーラーコーティング同様の性能で安価 |
デメリット | 作業時間の確保と労力が伴う |
こんな方におすすめ | 自分で車をいじるのが好きな方 |
参考になる記事:車のコーティングを自分(DIY)でやる方法
コーティングを施工する業者の選び方について解説しました。最後に、プロがおすすめするコーティングをご紹介していきます。
① コーティングの種類を選定する
② コーティングの水弾きを選定する

著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。