カーフィルムは、愛車の雰囲気を向上させるだけでなく紫外線や赤外線をカットし、快適な車内空間を実現します。種類や濃さも豊富で、フィルムの濃さによって車内外からの見え方が変わります。
濃いフィルムはプライバシー保護効果が高い一方で、車内が暗くなりやすく、夜間の視認性が低下するため注意が必要です。初めて施工を検討している方の中には、「透過率の種類や濃さごとの見え方が分からない」と悩む方もいるでしょう。
この記事では、カーフィルムの透過率や濃さごとの見え方について、施工経験豊富なプロが詳しく解説します。おすすめのカーフィルムメーカーや、施工を依頼できるお店の種類とその特徴も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
カーフィルムの透過率の種類と夜間の見え方
スモークフィルムの透過率の種類は、メーカーによって若干数値が異なります。透過率が1%変わったくらいでは濃さに大きな差はありません。
一般的な透過率の種類ごとに、昼間や夜間の見え方について実際に施工した方の声も交えながら解説していきます。種類を選ぶうえで参考にしてみてください。
透過率3%の濃さと夜間の見え方
透過率3%は最も濃いタイプであり、プライバシー保護効果が非常に高いことが特徴です。他の透過率と比べて、重厚感や威圧感が強調されるため、外観にインパクトを与えられます。昼間でも外から車内の様子が全く見えず、車内の物が見えにくいため、防犯効果も期待できます。
一方で、車内がかなり暗くなるため、夜間の運転時には視認性が大きく低下します。明るい街灯やヘッドライトは認識できますが、暗い場所では外の様子がほとんど見えなくなるため、運転に慣れていない方は注意が必要です。駐車の際には、バックモニターが必須と言えるでしょう。
透過率10%の濃さと夜間の見え方
透過率10%もかなり濃いタイプで、3%ほどではありませんが、重厚感や威圧感が感じられる特徴があります。昼夜では、外から車内の様子がほとんど見えないものの、場所によっては中にいる人の輪郭がわずかに確認できる場合があります。ただし、人の表情や車内の細かいものを外から認識するのは難しいと言えます。
車内は若干薄暗く感じられる程度で、夜間に関しては3%ほど極端ではないものの、外の景色は見えづらくなります。特に街灯が少ない場所では、運転に注意が必要です。メーカーによっては透過率が7%のものもありますが、同じくらいのイメージとなります。
透過率15%の濃さと夜間の見え方
透過率15%は、中間よりもやや濃いタイプで、プライバシー保護と視認性のバランスが取れた濃さと言えます。濃いめのフィルムを希望する方に最も人気があり、日中では車内にいる人の輪郭がうっすらと見える程度です。
車内の暗さは施工前とほとんど変わらないため、昼間の運転に支障はありませんが、人によっては若干暗く感じる場合もあります。夜間では、施工前と比べて外の様子が少し見えづらくなりますが、視認性への影響は大きくありません。ただし、街灯が少ない場所では、小さな動きや物体の認識が難しい場合もあります。運転に自信がない方からは「駐車が不安」「暗い道での運転が怖い」といった声もありました。
ちなみに透過率13%も15%と同じ程度となります。
透過率20%の濃さと夜間の見え方
透過率20%は中間よりやや明るめの濃さで、視認性を重視しつつプライバシー保護効果も取り入れたい方に最も人気のタイプです。日中は車内にいる人の輪郭が確認でき、車が停止している状態では表情もうっすら見える程度となります。
車内の明るさは施工前とほぼ変わらず、夜間も視認性に大きな影響はありません。暗い環境でも細かい動きが確認しやすいのが特徴です。夜の運転が苦手な方でも安心して使用でき、日中のプライバシー保護効果も欲しい方に最適な濃さと言えるでしょう。
透過率30%の濃さと夜間の見え方
透過率30%は、かなり明るいタイプで、紫外線や赤外線のカット効果を重視しつつ、車の外観をあまり変えたくない方に最適な濃さです。
外から見た車内の様子は、施工前よりやや暗くなりますが、人の表情まで確認できます。車内の明るさにほとんど変化はなく、夜間の運転においても施工前と同じ感覚で快適に運転できます。ただし、車内の細かい物まで外から認識できるため、防犯効果は濃いタイプと比べると低くなる点に注意が必要です。
関連記事:カーフィルムの透過率は何%がおすすめ?夜間の見え方や適性を解説|カービューティーIIC
カーフィルムの種類で人気なのは透過率15~20%
カーフィルムの透過率ごとの見え方を紹介してきましたが、実際の施工依頼では、最も人気が高いのは透過率15~20%です。プライバシー保護効果と視認性のバランスが取れており、「少し暗め」を希望する方には15%「やや明るめ」を希望する方には20%が選ばれる傾向にあります。
ただし、車両にプライバシーガラスが使用されている場合、フィルムを貼るとサンプルよりも暗くなることがあります。そのため、仕上がりを考慮した濃さを選ぶように注意しましょう。
透過率の種類は施工箇所によって変えることも可能
夜間の視認性などを気にして透過率を選ぶ際、箇所によって濃さを変えることも可能です。実際にある事例としては、以下のような内容があります。
全体的に濃い8%を希望。ただし、バックカメラのモニターを確認したところ、画面がかなり暗かったため、リアガラスだけ15%を施工。
全てのお店が対応しているとは限りませんが、基本的に施工箇所によって濃さは変えられます。バックカメラ―が車外を撮影できる濃さは、カメラにもよりますが15%以上が一般的です。ちなみに、サンルーフにもフィルムは貼れます。
透過率の濃さによって紫外線や赤外線のカット効果に大きな差はない
透過率を選ぶ際に「紫外線や赤外線のカット効果を高めたいから」と、無理して濃いタイプを選ぼうとする人もいますが、カット率に大きな差はありません。人気フィルムメーカー「KOBOtect Sun Block Film」のラインナップを例に紹介すると、各透過率のカット率は以下の通りです。
フィルムの品番 | 透過率(VLT) | 紫外線カット率(UV) | 赤外線カット率(IR) |
TSM-05S | 5% | 100% | 91% |
TSM-N15S | 15% | 100% | 98% |
TSM-N35S | 35% | 100% | 97% |
TSM-N75S | 75% | 100% | 96% |
このように、濃さによるカット率の変化は数%ほどであり、体感では差を感じられません。濃さを選ぶ際には、視認性やプライバシー保護効果を重視しましょう。
ただし、どのメーカーでもカット率が同じなわけではありません。数値が低いだけでなく赤外線カット効果が付いていないものもあるため、注意が必要です。
紫外線カット効果と赤外線カット効果の認識には注意が必要
近年、カーフィルムの性能が大幅に向上し、紫外線・赤外線カット率が高い製品が増えています。ただし、カーフィルムを選ぶ際にカット率だけで判断すると、期待した効果を十分に得られない場合があるため注意が必要です。
たとえば、紫外線カット率は99%もあれば十分だと思う方も多いかもしれませんが、実際には99%と100%では日焼けの防止効果に大きな差が生じます。そのため、紫外線対策を重視する場合は、100%カットのフィルムを選ぶことをおすすめします。
また、赤外線に関しては、特定の波長だけを遮断するタイプでは十分な遮熱効果が得られないことがあります。赤外線に関してもカット率だけでなく、どの範囲の波長をカットしているかも確認することが重要です。後ほど紹介するフィルムメーカーは、これらの要素で高い評価を得ているため、カーフィルム選びの参考にしてみてください。
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カーフィルムの種類と主な特徴
ここまで、濃さの種類や見え方について解説してきましたが、カーフィルムにはスモークフィルム以外にもさまざまな種類が存在します。
ここでは、各フィルムの特徴や魅力について解説していきます。
スモークフィルム|落ち着いた雰囲気を演出できる
スモークフィルムは、他のミラーフィルムやカラーフィルムに比べて自然が外観を保ちつつ、プライバシー保護や紫外線・赤外線カット効果を得られます。派手さを避けたい方や上品な印象を好む方に最適と言えるでしょう。
スモークフィルムは、プライバシーを守りながら落ち着いた雰囲気を演出したい方や、家族連れで安全に快適な車内環境を求める方に選ばれる傾向です。濃さのバリエーションが豊富なため、用途や好みに応じて最適な透過率を選べる点も魅力です。
スモークフィルムには、紫外線カットのみで赤外線カット効果の付いていないものもあるため、注意しましょう。
カラーフィルム|個性的な外観を演出できる
カラーフィルムは、車両の外観に個性を加えたい方におすすめです。他のスモークフィルムやミラーフィルムとは異なり、メタリックブルーやグリーン、レッドといった豊富な色のバリエーションの中から選べます。
鮮やかな色や落ち着いた色調を選ぶことで、車の印象を大きく変えられる点が最大の魅力です。また、カラーフィルムは外観のデザイン性だけでなく、紫外線カットや赤外線遮断の機能も兼ね備えているため、車内も快適になります。
個性を強調し、愛車に特別感を加えたい方や、周囲と差をつけたい方といった方に選ばれる傾向です。
ミラーフィルム|プライバシー保護効果が高い
ミラーフィルムは鏡のように反射する特徴があり、車内が全く見えないため、プライバシー保護効果が非常に高いフィルムです。また、反射効果によって強い日差しを効率的に遮断できるため、車内の温度上昇を抑え、エアコンの使用頻度を減らすことで燃費向上にもつながります。
見た目にも高級感や個性を演出できるため、外観にこだわりたい方や、夏場の暑さ対策を重視する方に特におすすめです。ただし、車内が暗くなりやすく商品によっては夜の視認性が大きく低下するため、注意が必要です。
クリアフィルム|外観を変えずに車内を快適にできる
クリアフィルムは、高い透明度を持ちながら紫外線や赤外線をしっかりカットできるのが大きな特徴です。外観を変えることなく、車内の快適性を向上させるため、運転のしやすさを損ないたくない方に最適です。
さらに、透過率が70%以上のフィルムであれば、フロントガラスや運転席・助手席にも施工可能です。車検も通るため、運転席や助手席の暑さ対策におすすめです。ただし、施工してから5~10年経つと次第に変色するなどして透過率が70%を下回る可能性があることは理解しておきましょう。
カーフィルム施工店では「リア3~5面セット」「フロント3面セット」「全面セット」などが用意されており、単品で頼むよりもお得に施工できます。
【品質重視の方向け】おすすめのカーフィルムメーカー3選
カーフィルムはどれも同じというわけではなく、メーカーによって紫外線や赤外線を大幅にカットできるものや、見た目を変えるだけで、紫外線や赤外線をほとんどカットできないものまであります。
日焼けや車内の暑さ対策など、快適性に力を入れたい場合は、透過率だけでなくメーカーにもこだわることが大切です。ここでは、品質の高さで高い評価を得ている3つのフィルムを紹介します。
KOBOtect Sun Block Film|紫外線・赤外線カット性能で最上級の快適性を実現
KOBOtect Sun Block Film(コボテクト)は、紫外線や赤外線の遮断効果において、業界でも最高水準の性能を誇るカーフィルムです。赤外線のカット率は99%と非常に高く、対応する赤外線波長の幅も広いため、熱光線対策に非常に優れています。
紫外線カット率は100%を達成しており、夏場の厳しい日差しによる車内の温度上昇を防ぐとともに、肌や内装を紫外線から守る効果があります。さらに、このフィルムはさまざまな濃さがラインアップされており、好みや用途に合わせて選べる点も魅力です。
車両のガラス面全体に対応した設計であり、透過率を維持しつつも耐久性に優れていることも特徴と言えるでしょう。
Sylphide|高い性能と手頃な価格のバランスが魅力
画像引用:IKCS株式会社
Sylphide(シルフィード)は、紫外線や赤外線のカット効果が高く、施工費用が抑えられていることから、専門店を中心に多く採用されている人気のカーフィルムブランドです。紫外線カット率は99%以上、赤外線カット率も約92%と優秀で、車内の温度上昇を効果的に防ぎ、ドライブの快適性を向上させます。
同程度の性能を持つカーフィルムと比べると施工費用も安く、性能とコスパのバランスを重視したい方におすすめと言えるでしょう。
Sylphideは、透明度と反射性能にも優れており、運転時の視認性を損なうことなく快適なドライブをサポートします。これにより、安全性を確保しつつ、スタイリッシュな外観も楽しめます。
WINCOS|高性能と快適性を両立したカーフィルム
画像引用:リンテック株式会社
WINCOS(ウインコス)は、最先端技術で開発された高性能なカーフィルムブランドで、紫外線や赤外線のカット効果に優れた機能性と快適性を兼ね備えています。紫外線カット率は99%以上を実現し、赤外線遮断効果によって車内温度の上昇を大幅に抑えるため、長時間のドライブでも快適な車内環境を保てます。
WINCOSの最大の特徴は、透過率が高いフィルムでも高い遮熱性能を発揮する点です。これにより、視界をクリアに保ちながら、日差しによる不快感や内装へのダメージを防ぎます。
WINCOSは優れた耐久性を備えており、フィルムの色褪せや劣化を最小限に抑えます。また、遮熱性能が高いにも関わらず電波透過性に優れているため、ETCやナビゲーションシステムなどの機器に影響を与えません。
【注意】おすすめのカーフィルムの種類は日常の運転環境によって異なる
カーフィルムを選ぶ際は、日常の運転環境に合わせた選択が重要です。夜間運転が多い方は、視認性を優先した透過率20~30%のフィルムを選ぶことで、安全性を確保できます。特に街灯の少ない道では視界が確保されるため、暗い場所での運転が苦手な方にもおすすめです。
一方、日中の運転がメインの方は、紫外線や赤外線カット性能が高いフィルムを選ぶと良いでしょう。透過率10~15%のスモークフィルムは、遮熱効果とプライバシー保護のバランスが取れて人気です。
また、プライバシーガラス装着車では、選んだ透過率よりも実際の濃さが暗く感じられる場合があるため、サンプルを確認しながら選ぶと安心です。運転環境に応じたフィルム選びで快適さと安全性を両立しましょう。
カーフィルムを施工できる業者の種類と特徴
カーフィルムを施工する際は、透過率やメーカーの選択だけでなく、お店選びにも注意を払いましょう。フィルムを美しく仕上げるには、一定以上のスキルと適切な設備が不可欠です。設備が不十分なお店では、フィルムに折れや「ゴミかみ」(細かなゴミが挟まる現象)が発生する可能性が高くなります。
さらに、お店によって取り扱うフィルムの種類や価格帯にも特徴があります。ここでは、フィルム施工を依頼できる主な業者とその傾向について解説していきます。すべてのお店に当てはまるわけではありませんが、施工先を決める際の参考にしてみてください。
オートバックス
オートバックスは、手軽さとリーズナブルな価格を重視する傾向で、最上級の品質を持つフィルムよりも、コストパフォーマンスに優れた製品を取り扱う特徴があります。フィルム施工の専用ブースがあるお店は少なく、専門の職人がいないため、外部の専門業者に施工を委託するのが一般的です。
お店によって扱うフィルムの種類や仕上がりの評判が大きく異なるため、できるだけ口コミなどをチェックしてから施工店を決めるようにしましょう。
ディーラー
ディーラーでのカーフィルム施工は、新車購入時に納車前に済ませられるという手軽さが最大のメリットです。さらに、一部のディーラーでは高品質なフィルムを取り扱っている場合もあります。
ただし、施工については専門の職人が在籍していない場合が多く、外部の業者に依頼するのが一般的です。施工場所も専用のフィルム施工ブースではなく、コーティング用のブースを兼用している場合が多いため、施工環境が必ずしも最適とは限りません。
また、商品の性能や視認性、濃さの選定などに関する説明は、普段フィルム施工に携わっていない営業マンが対応するため、情報が十分でなかったり、細かい質問に正確に答えられない可能性があります。サンプルを見せてもらうなどして、詳細を確認してから決めるようにしましょう。
コーティング専門店
コーティング専門店は、カーフィルムの施工に特化したスタッフが在籍しており、豊富な施工経験を活かした高品質な仕上がりが魅力です。取り扱うフィルムは、安さよりも品質を重視した商品が多く、性能面でも信頼できるものが揃っています。
また、専門店では、ホコリが舞わないようにクリーンルームや専用の施工ブースを完備しており、フィルムがゴミを噛んでしまうリスクを最小限に抑える環境が整っています。一方で、高品質なサービスを提供する分、施工価格はカーショップやディーラーと比べて若干高めになる傾向です。
また、専門店の中は優良店とそうでないお店との差が大きい点にも注意が必要です。施工を依頼する際は、実績や評判を事前に確認し、信頼できるお店を選ぶことが重要です。
カーフィルムの激安店には注意が必要!優良な業者の見分け方
優良な専門店では、必ずフィルム施工専用のクリーンブースが用意されており、磨き粉が舞う下地処理ブースや風が吹き込む場所では施工しません。施工を検討する際は、お店のホームページで設備状況を確認しましょう。また、施工実績が豊富で、作業の様子や事例を丁寧に紹介しているお店であれば、信頼性が高いと言えます。
フィルム施工は「言った・言ってない」のトラブルが発生しやすいメニューの一つです。そのため、優良店では過去の事例を踏まえながら、注意点や見え方のイメージを具体的に説明します。こちらから質問しないと何も説明しないようなお店は避けた方がいいでしょう。
また、激安を謳うお店は、費用が安い分、フィルムの品質が低かったり、仕上がりがキレイではなかったりする可能性が高いため、注意が必要です。
関連記事:お勧めのカーフィルム専門店8選!優良ショップ選びの5つのポイント
カーフィルムの種類や効果に関するよくある質問
最後は、カーフィルムの効果や施工に関するよくある質問に答えていきます。施工を検討する際に役立つ内容をまとめていますので、参考にしてみてください。
カーフィルムの主な効果は?
カーフィルムを施工することで得られる主な効果は、以下の通りです。
・紫外線、赤外線カットによる肌や内装の日焼け防止
・車内を見えづらくすることによるプライバシー保護効果
・車内温度上昇の抑制によるエアコンの効きや燃費の向上
・見た目の変化によるカスタマイズ
・車内の物色を防ぐことによる防犯効果
・万が一事故した際のガラス飛散の防止効果
カーフィルムと聞くと紫外線カット効果や見た目の変化をイメージする人が多いのですが、他にもさまざまな効果を得られます。
カーフィルムを施工しても違反にならない?
カーフィルム施工が関係する法律は「道路運送車両法」により「ドライバーが交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係わる部分にあたっては、可視光線透過率が70%以上であること」と定められています。
分かりやすく解説すると、運転に支障の出やすいフロント面は可視光線透過率が70%を上回る透明なものしか貼れないという内容になります。一方、後方のガラスに関する記載はありません。
そのため、リアドアガラスやリアガラスに関しては、透過率の低い濃いものを施工したとしても違反にはなりません。一方で、フロントガラスやフロントドアガラスは、色の薄いものであっても施工後のガラスの透過率が70%を下回る場合は違反となります。
フィルムの特性を理解したうえで運転環境に合った種類を選ぼう
カーフィルムの透過率には複数の種類があり、プライバシー保護を優先した色の濃いものや、視認性を重視した色の薄いものまで存在します。また、フィルム商品によって紫外線や赤外線のカット効果が異なります。
施工車を運転する人や、普段の運転環境を考慮して適切な濃さを選ぶようにしましょう。また、フィルム施工の際には、濃さだけでなくメーカーやお店選びも大切です。高性能なフィルムを高度な技術と設備が整った環境で施工することで、効果を最大限発揮することができるため、専門店での施工が大変おすすめです。
今回紹介した優良店の選び方などを参考にしながら、フィルム施工先を決めてみましょう。この記事が参考になれば幸いです。
著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。