ホイールコーティングをしていないと、紫外線や熱による劣化でホイールが変色したり、剥離してしまうことがあります。
そのような状態になってしまうと復元することが出来ないため、ホイールを交換しなければならなくなります。
そのような状態になる前にホイールコーティングをしておきましょう!
今回の記事ではホイールコーティングで得られる効果やおすすめのホイールコーティング剤をプロの視点からお伝えさせて頂きます。
是非、参考にしていただき新品のようなホイールを維持していただければ幸いです。
目次
2章 ホイールコーティングの効果 耐熱性が高いため、熱による塗装の剥離を防げる 塩害抑制効果で錆びにくくなる 油汚れの付着を軽減する 日常の手入れが楽になる
4章 自分でホイールコーティングを施工する方法 ステップ1 ホイールの洗車 ステップ2 脱脂作業 ステップ3 ホイールコーティング剤の塗り込み ステップ4 ホイールコーティング剤の拭き上げ ステップ5 ホイールコーティングの乾燥作業
5章 プロおすすめのコーティング剤3選 SCHILD®ホイールコーティング剤 DPROホイールコーティング剤 SGWホイールコーティング剤
1章 ホイールコーティングの必要性
車の美観を一切気にしない方はホイールコーティングは必要ありませんが、車を綺麗に保つならホイールコーティングは必要不可欠となります。
ホイールコーティングをしていない場合は①紫外線による劣化②熱による劣化③ブレーキダストの固着④油汚れの固着等で年数が経過する毎に徐々に劣化していきます。劣化が進行すると、塗装が剥離したり、色抜けが発生してしまうため、新品のホイールを購入しなければならなくなってしまうのです。
①雨天走行することで泥汚れがホイールに付着する ②ブレーキダストがホイールに付着しこびりつく ③熱による劣化で色あせや色抜けが起こる
出典:トラック流通センター 上記3項目のようにホイールは車のパーツで最も汚れやすいので綺麗なうちにコーティングをしておきましょう!
2章 ホイールコーティングの効果
ホイールコーティングの効果は主に4つあります。
①ホイールが熱で劣化しづらい
②塩害抑制効果が得られるため錆にくい
③油汚れやブレーキダストの固着を軽減する
④お手入れが楽になる
上記のような効果(メリット)が得られます。
各項目ごとに詳しく見ていきましょう。
耐熱性が高いため、熱による塗装の剥離を防げる
効果の1つ目は耐熱性が得られるためホイール自体の劣化(色あせや塗装の剥離)を防止します。
まずは、コーティングによる耐熱性の検証動画をご覧ください。
動画のようにホイールにガラスコーティングを施工すると、耐熱性効果が得られるため、熱によるホイールの腐食や塗装の剥離を防止することが可能となります。
また、コーティングをしていない部分は塗装が剥がれてしまいます。
熱による劣化を防ぐ効果が得られるのでホイールコーティングは必要不可欠と言えます。
塩害抑制効果で錆びにくくなる
2つ目の効果は塩害抑制効果も得られる点です。
海風や融雪剤などはアルカリ性となり、塗装面やホイールに付着してしまうと、ホイールが変色したり、汚れが固着してしまいます。
ホイールコーティングをしておくことによって、海風や融雪剤などで劣化を軽減し、新品のような状態を長く持続させます。
油汚れの付着を軽減する
3つ目の効果は油汚れの付着を軽減する効果が得られます。
コーティング被膜は油分などの油性系汚れを弾く効果が得られるため、汚れが付着しづらくなります。
また、万が一汚れても洗車すれば簡単に汚れを落とせるようになります。
例を挙げると、コーティング加工されたフライパンは汚れ(食材)のこびりつきを軽減させることが可能となります。また、調理後は水洗いで簡単に汚れが落とせるようになるのもメリットの一つです。
出典:リビングアンドヘルス株式会社 上記の観点からホイールコーティングを行うことで汚れの固着を防ぎます。
日常の手入れが楽になる
最後の効果は日常のお手入れが楽になるということです。
コーティング被膜が汚れを弾くため、下記動画のように水圧で簡単に汚れを落とせるようになります。
上記動画はブレーキダストが付着したホイールに水圧で汚れが落ちるか実験した動画です。
ホイールを洗剤やブラシでゴシゴシ落とす必要もなくなるためホイールを傷める心配もないので長期間きれいな状態を実現させることが出来るのです。
3章 ホイールコーティングの注意点
実際にホイールコーティングを行う際には、主に以下の4点に注意してください。
下地処理の徹底
コーティングの前にホイール表面を徹底的に洗浄し、十分に乾燥させることが重要です。汚れや油分が残っていると、コーティングがホイールにしっかり密着しなくなり、効果が薄れてしまいます。また、乾燥が不十分な場合、コーティングが均一に定着せず、ムラができる原因となり、コーティングの効果が減少することがあります。コーティング前にホイールをしっかりと洗浄し、完全な乾燥を確認してからコーティング施工を行いましょう。
適切なコーティング施工環境
コーティングは、直射日光を避け、風のない安定した環境で施工することが重要です。高温や湿度の変動があると、コーティングが均一に乾燥せず、仕上がりにムラが生じる可能性があります。また、 屋外で施工すると、ほこりや風が付着してしまい、仕上がりが悪くなることがあります。施工は、屋内の温湿度の安定した環境を選ぶようにしましょう。
コーティングの十分な乾燥
コーティング後は、十分な乾燥時間を取ることが大切です。完全に乾く前に走行してしまうと、コーティング効果が十分に発揮されないことがありますし、ホイールの回転や汚れ・飛び石などによってコーティング層が崩れてしまう可能性があります。コーティング剤の取扱説明書をしっかりお読みいただき、乾燥が完了するまでの時間をしっかり確保してから、走行するようにしましょう。
適切なメンテナンス
コーティング後もホイールを定期的に洗浄することが大切です。泥やブレーキダストが蓄積するとコーティングが傷みやすくなり、効果が短くなる可能性があります。また、強力な洗剤や酸性クリーナー、高圧洗浄機を近距離で使うとコーティングが傷むことがあり、効果が短くなってしまいます。コーティング対応のクリーナーを使用し、優しく洗浄して、光沢と耐久性を保つようにしましょう。
4章 自分でホイールコーティングを施工する方法
ステップ1 ホイールの洗車
まずは、ホイールに付着している油汚れやブレーキダストを除去していきます。
①ホイールクリーナーをまんべんなく吹きかける
ホイールクリーナーはアルカリタイプの洗剤がおすすめです。(カーシャンプでも代用可)
ホイールやタイヤに付着している油汚れを効果的に除去することが可能となります。
②スポンジで洗浄
ホイールクリーナーを吹きかけたらスポンジやブラシでホイールの洗浄を行います。
③水で洗い流す
ホイールが綺麗になったら洗剤が残らないように十分に水で洗い流しましょう。
④マイクロファイバークロスで水分の拭き上げ
水で洗剤を洗い流した後はマイクロファイバークロスを使用してホイールの水分を拭き上げていきます。
SCHILD®ホイールクリーナー
ステップ2 脱脂作業
コーティング施工前の脱脂作業
脱脂クリーナーを使用して洗車では取れなかった油汚れを脱脂クリーナーにて協力に落としていきます。
頑固なホイールの油汚れの除去に最適です。
脱脂の際には下記のSCHILD®脱脂クリーナーを使用することで瞬時に油分を除去することが可能です。
上記、商品は車のボディ以外にもホイールにも施工可能です。
価格:2,090円(税込み) ※2024年10月7日現在の価格
ステップ3 ホイールコーティング剤の塗り込み
ここからは実際にコーティングの作業に入ります。
ホイールコーティング剤を適度な量をスポンジもしくはウエスに付着させ塗り込んでいきます。
塗り残しがないように塗り込んだら1~3分ほど乾燥させてから次の工程に移ります。
ステップ4 ホイールコーティング剤の拭き上げ
1~3分経過したらコーティング剤が残らないように丁寧に拭き上げます。
ホイールコーティングの拭き上げはキッチンペーパーやマイクロファイバークロスを使用して拭き取りましょう。
ステップ5 ホイールコーティングの乾燥作業
すべての作業が完成したら乾燥作業を行います。
乾燥作業は常温で8時間以上放置します。
その間に雨に濡れたり、走行はしないでください。
コーティング剤が硬化する前に水気や汚れに付着すると効果が半減してしまいます。
ホイールコーティングの撥水性能や防汚性効果、持続性を向上させるなら2度塗りを行うことで持続性が1.5倍ほど向上します。
1度目を塗って余ったコーティング剤でもう一度ステップ4~6を行うことを推奨します。
5章 プロおすすめのコーティング剤3選
ここからは、プロが推奨するホイールコーティング剤3選をご紹介します。
今回ご紹介するホイールコーティング剤はすべて硬化型のガラスコーティング剤となります。
市販品ではスプレータイプも販売されておりますが、簡易コーティングなので熱や雨で流れ落ちてしまうためスプレータイプはおすすめしません。
SCHILD®ホイールコーティング剤
おすすめ度 | ★★★★★ |
持続性 | 約1年 |
防汚性効果 | ★★★★★ |
業務用 | ○ |
完全硬化型 | ○ |
容量 | 10ml |
価格 | アイアイシーショップ3,280円 楽天サイト3,470円 Amazonサイト4,620円 ※2024年10月7日現在の価格 |
SCHILD®ホイールコーティング剤はコーティングプロショップが開発したホイール専用コーティング剤です。
硬化型のガラス被膜を形成するホイールコーティング剤はホイールに強固な被膜を形成し、汚れの付着を軽減すると同時に、万が一付着した場合は水洗いで簡単に汚れが落とせるようになります。
DPROホイールコーティング剤
DPROホイールコーティング剤
おすすめ度 | ★★★★ |
持続性 | 約1年 |
防汚性効果 | ★★★★ |
業務用 | ○ |
完全硬化型 | 〇 |
容量 | 30ml |
価格 | 楽天サイト4,840円 ※2021年7月11日現在の価格 |
DPROシリーズのカーコーティング剤はコーティングプロショップでも実際に施工されている業務用コーティング剤です。
本格的なコーティングがご自身で施工することが出来ます。
SGWホイールコーティング剤
SG-Wホイールコーティング剤
おすすめ度 | ★★★★ |
持続性 | 約1年 |
防汚性効果 | ★★★★ |
業務用 | ○ |
完全硬化型 | ○ |
容量 | 50ml |
価格 | 楽天サイト3,190円 Amazonサイト2,640円 ※2024年8月22日現在の価格 |
SG-Wホイールコーティング剤もシリカ被膜を形成する完全硬化型のガラスコーティング剤となります。
業務用の完全無機質のコーティング被膜がホイールを経年劣化から守り、常に綺麗な状態へ保ちます。
以上、3商品がプロがオススメするホイールコーティング剤でした。
6章 ホイールコーティング後のお手入れ
実際にホイールコーティングをしたらその後のメンテナンス(お手入れ)がホイールを美しく保ち、長期間きれいな状態を実現させることが可能となります。
ホイールコーティング後の洗車
ホイールコーティング後の洗車はホイールが汚れた段階でマメに洗ってあげるようにしましょう!
ホイールが汚れた状態でそのまま放置しているとコーティング被膜が劣化してしまいます。劣化する前にマメに洗うことでコーティング被膜にダメージを与えるのを防ぐことが出来るため、コーティングの寿命を延ばすことが可能となります。
また、洗車する際に使用するシャンプーは中性タイプ、弱アルカリ性タイプを使用しましょう。
そして、コーティング施工後に鉄粉が付着してしまった場合は鉄粉除去剤を使用してあげましょう。
鉄粉除去剤を使用する際の注意点 粘土やバフなどで擦ってしまうとコーティング被膜にダメージが加わり効果が低下する恐れがあるので注意しましょう!
①カーシャンプー(弱アルカリ性タイプ)
②超柔らかウレタンスポンジ
③鉄粉除去剤
④超柔らかマイクロファイバークロス
また、弱アルカリ性のカーシャンプーのため、油汚れなどの除去力が高くホイールの洗浄に最適なカーシャンプーです。
商品名:SCHILD®カーシャンプー300ml
容量:300ml
価格:1,040円 ※2024年10月7日現在の価格となります。
価格:アイアイシーショップ460円 ※2024年10月7日現在の価格となります。
※ホイールコーティング施工車の鉄粉を除去する際には、鉄粉除去専用の粘土を使用してしまうと表面のコーティング被膜に傷がついてしまいコーティング被膜が剥がれてしまうことがありますのでご使用はなるべくお避け下さい。
価格:アイアイシーショップ1,870円、楽天サイト2,080円、Amazonサイト2,080円 ※2024年10月7日現在の価格となります。
価格:アイアイシーショップ810円、楽天サイト1,040円、Amazonサイト950円 ※2024年10月7日現在の価格となります。
上記4商品がホイールコーティングのお手入れ(メンテナンス)に最適な商品でした。
7章 ホイールコーティングでよくある質問
では、この章では、ホイールコーティングでよく頂く質問をまとめさせていただきます。
Q.ホイールコーティングの効果は何年くらい持ちますか?
ホイールコーティングの効果は、通常1〜3年程度持続します。
ただし、使用環境やメンテナンス頻度によって変わります。例えば、頻繁な高速走行や厳しい気候環境下での使用、輸入車のようなブレーキダストが多い車種の場合は、効果が短くなる可能性があります。また、定期的な洗浄や適切なメンテナンスを行うことで、より長期間効果を維持しやすくなります。
Q.ホイールコーティング剤の効果や持続性を上げるポイントはありますか?
ホイールコーティングの効果を高めるなら2度塗りがおすすめです。
ホイールコーティング施工後に3時間ほど乾燥させた後に2度目の施工を行うことで効果が向上します。
Q.市販品のホイールコーティング剤は塩害抑制効果などはありませんか?
市販品でも硬化型のホイールコーティング剤でしたら塩害抑制効果が期待できます。
しかし、コーティング被膜も徐々に塩害により傷んでいきますので1年に1度は再施工してあげることでホイールの腐食を防ぐことが可能となります。
Q.クロームメッキなどのホイールに最適なコーティング剤はありますか?
クロームメッキなどのパーツはホイールコーティング剤がうまく密着しないため、どの商品も耐久性が乏しくなります。
その為、半年に1度はホイールコーティングをしてあげることで良好な状態を保てます。
Q.既にホイールコーティングをしており、別のコーティングを施工しても問題ありませんか?
はい。特に問題はありません。古いコーティングを剥がさずにそのまま載せても問題ないです。
ホイールコーティングを適度に重ね塗りすることでより耐久性や防汚性効果が向上します。
Q.ボディ用のガラスコーティング剤をホイールに施工しても問題ありませんか?
はい。問題ありません。
しかし、ホイール専用コーティング剤の方が効果効能で考えると高い効果を発揮するため、専用コーティング剤を使用しましょう。
Q.ホイールコーティングした後にすぐに洗車をしても問題ないですか?
コーティング施工後は洗車は24時間は避けましょう。
その間に水気に触れることで効果不良を起こし効果効能が半減します。
まとめ
ホイールコーティングの必要性をご理解頂けたでしょうか?
ホイールは経年劣化で痛んでしまいます。
①雨天走行することで泥汚れがホイールに付着する ②ブレーキダストがホイールに付着しこびりつく ③熱による劣化で色あせや色抜けが起こる
ホイールにコーティングをするこで、上記のような劣化を防ぐと同時に4つの効果を得ることが出来ます。
①ホイールが熱で劣化しづらい ②塩害抑制効果が得られるため錆にくい ③油汚れやブレーキダストの固着を軽減する ④お手入れが楽になる。
以上のことからもホイールは綺麗なうちにコーティングしておきましょう。
ホイールコーティングを行うことで、愛車の快適性が持続できます。
著者情報
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
2008年にガラスコーティング専門店の株式会社カービューテイーアイアイシーに入社
現在まで2,000台以上のカーコーティング,ガラスコーティングの施工実績を持ち、特に輸入車などの施工実績が豊富である。カーコーティングのオプション作業としてホイールコーティングの実績も豊富で様々な知識と技術力を有す。