愛車の印象をガラリと変えたい、でも塗装に手を加えるのはちょっと抵抗がある……。
そんな方に注目されているのが、カーラッピングです。専用のフィルムを使って、自由自在に色や質感を変えられるカーラッピングは、手軽にイメージチェンジができるだけでなく、大切な愛車を傷や紫外線から守るというメリットもあります。
この記事では、カーラッピングの魅力や、メリット・デメリット、メンテナンス方法や施工店選びまで、プロがたっぷりご紹介します!
カーラッピングとは
カーラッピングとは、車体に専用のフィルムを貼り付けて、色やデザインを自由に変えられる方法です。
専用のフィルムを貼るだけで、愛車を個性的なデザインに変えたり、元の塗装を傷めることなく表面を保護したりすることが可能です。また、紫外線や傷から塗装面を守る効果があり、リセールバリューの維持にも役立ちます。マットブラックやメタリックなど、通常の塗装では実現が難しい質感も手軽に追加できるため、デザインの幅が広がります。さらに、フィルムを剥がして別の色に変えたり、元の状態に戻したりすることも可能です。
カーラッピングは、車の見た目を気軽に変えたい方や、塗装面を保護しながら個性を表現したい方に最適な選択肢です。
カーラッピングのメリット
カーラッピングのメリットは主に以下の3つとなります。
メリット1:カラーとデザインの自由度 メリット2:簡単に剥がせる利便性 メリット3:塗装に対する保護効果
メリット1:カラーとデザインの自由度
カーラッピングは、カラーやデザインの自由度が高く、車を個性的にカスタマイズできるというメリットがあります。
カーラッピングフィルムには、さまざまなカラーや仕上げ(マット、グロス、メタリック、カーボン調など)が用意されており、標準の塗装では難しい色や質感を簡単に追加することができます。また、特定のパーツだけに部分的に施工することもできるため、車全体のイメージを崩さずにアクセントを加えることも可能です。
このように、カーラッピングは豊富なカラーと自由なデザインで愛車をより個性的に仕上げられるため、他にはない独自のカスタマイズを楽しみたい方に最適です。
メリット2:簡単に剥がせる利便性
カーラッピングは、簡単に剥がせる利便性があるという大きなメリットがあります。
カーラッピングフィルムで車体を覆うため、必要に応じて簡単に剥がすことができ、元の塗装を傷める心配がありません。この特性により、デザインやカラーを気軽に変更することができ、元に戻したり新しいスタイルを試したいときにも便利です。例えば、ビジネス用の車両で特定のプロモーションに合わせたラッピングを施した後、プロモーションが終了したら簡単に剥がして元の状態に戻したり、季節やイベントに応じてデザインを変更することも可能です。
このように、カーラッピングを簡単に剥がせる利便性は、車のカスタマイズを手軽に楽しむための大きな魅力です。
メリット3:塗装に対する保護効果
カーラッピングは、車の塗装に対する保護効果があるという重要なメリットがあります。
カーラッピングフィルムが車体を物理的に覆うことで、紫外線、飛び石、傷、化学薬品などの外的要因から塗装を保護します。これにより、塗装面の劣化を防ぎ、車を美しい状態に保つことができます。
このように、カーラッピングの塗装に対する保護効果は、カスタマイズを楽しみながら愛車を美しく保ち、リセールバリューの維持にも寄与するため、非常に魅力的な選択肢となります。
カーラッピングのデメリット
カーラッピングのデメリットは主に以下の3つとなります。
デメリット1:費用が高額になる場合がある デメリット2:経年劣化とメンテナンスの必要性
デメリット3:フィルム剥がしのリスク
デメリット1:費用が高額になる場合がある
カーラッピングには、費用が高額になる可能性があるというデメリットもあります。
カーラッピングはフィルムの種類やデザイン、施工面積、ボディの形状による施工の難易度などによって費用が増える傾向にあります。特に車体全体のラッピングや複雑なデザインを選ぶと、フィルムの質や施工技術によって費用が高額になります。また、DIYで行えば初期費用は抑えられますが、施工難度が高く、ムラや気泡ができるなど、満足できる仕上がりを得るには相当な技術と時間が必要です。結果として、DIYでの修正や専門店への再依頼が必要になり、最終的に費用が増すこともあります。
このように、カーラッピングは費用が高額になるケースがあるため、事前に予算や施工内容をしっかり確認して検討することが重要です。
デメリット2:経年劣化とメンテナンスの必要性
カーラッピングには、経年劣化と定期的なメンテナンスが必要になるというデメリットがあります。
ラッピングフィルムは、長期間使用すると紫外線や気候の影響で色あせやひび割れが生じることがあり、経年劣化を完全に避けることはできません。さらに、汚れや傷もフィルムに蓄積するため、フィルムを美しく保つためには、定期的な洗浄やメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠るとフィルムの寿命が短くなり、剥がした際に塗装面にダメージを与える可能性もあります。
このように、カーラッピングの経年劣化に対し、長く良い状態を保つために定期的なメンテナンスが必要となります。
デメリット3:フィルム剥がしのリスク
カーラッピングには、フィルムを剥がす際にリスクが伴う可能性があるというデメリットがあります。
長期間貼り付けたラッピングフィルムは、経年劣化や熱・紫外線の影響で粘着力が強まり、剥がす際に塗装面にダメージを与える可能性があります。特に低品質や劣化したフィルム、また塗装の弱い旧車や再塗装部分では、剥がしにくく接着剤が残ったり、塗装が剥がれるリスクがあるため注意が必要です。また、剥がし作業には特殊な技術が求められるため、追加の費用がかかることもあります。
このように、カーラッピングはフィルム剥がしのリスクが伴う場合があるため、フィルムの品質や愛車の塗装状態などについて考慮が必要です。
カーラッピングの耐久性
カーラッピングの耐久性は通常3年程度です。
しかし、耐久性はフィルムの品質や施工の精度、さらには使用される環境によって大きく異なります。紫外線や極端な気温の変化、頻繁な洗車や誤った洗車方法など、過酷な条件にさらされると、フィルムが早期に劣化し、耐久性が短くなる可能性があります。
例えば、長時間屋外に駐車している車や、過酷な気候条件で走行する車、直射日光を頻繁に受ける車は、フィルムの色あせやひび割れが進みやすく、その結果、耐久性が低下することがあります。
このように、カーラッピングの耐久性は3年が目安ですが、使用状況やメンテナンスによってその寿命は大きく左右されます。長期間良好な状態を保つためには、適切なケアと環境への配慮が重要です。
カーラッピングの費用
カーラッピングの費用について、専門業者に依頼する場合とDIYで施工した場合に分けてご紹介します。
■専門業者に依頼する場合
カーラッピングを専門業者に依頼する場合、主に以下の5つの要素により費用に差が生まれます。
①フィルム種類:高品質なフィルム、あまり多く使用されない色、艶ありカーボンやメタリック調などは費用が高くなります。 ②施工面積:車種や車体サイズなど、施工面積が大きくなるほどフィルムの使用量が増えるため費用が高くなります。 ③施工難易度:車種や曲面が多いパーツなど、施工箇所の形状により施工難易度が高いほど費用が高くなります。 ➃施工技術力:仕上がりや耐久性に差が生まれるため、豊富な経験と高い施工技術力を持つ評判の良い専門業者ほど費用が高くなる傾向があります。 ⑤地域差:大都市圏では相場が高めになることがあります。
部分ラッピング
部分的なカーラッピングを専門業者に依頼する場合、数万円~10万円程度が目安となります。
以下は、パーツなど部分的なカーラッピングを専門業者に施工してもらう場合の費用の目安をまとめた表です。上記の通り、費用は各費用要素よって大きく異なる場合があるため、あくまで目安としてご覧ください。
施工部分 | 費用目安 |
---|---|
ボンネット | 5万円〜10万円 |
ドア(1枚あたり) | 1万円〜3万円 |
サイド部分(片側) | 3万円〜8万円 |
ルーフ(屋根) | 8万円〜15万円 |
トランク | 5万円〜10万円 |
ミラー(1個) | 1万円〜3万円 |
エンブレム | 1万円〜2万円 |
フロントグリル | 2万円〜5万円 |
フルラッピング
ボディ全体のカーラッピングを専門業者に依頼する場合、20万円〜80万円程度が目安となります。しかし特殊な車種やデザインの場合はより高額になることが一般的です。
以下は、ボディ全体へのカーラッピングを専門業者に施工してもらう場合の費用の目安をまとめた表です。上記の通り、費用は各費用要素よって大きく異なる場合があるため、あくまで目安としてご覧ください。
施工範囲 | 費用目安 |
---|---|
小型車(コンパクトカー) | 20万円〜30万円 |
中型車(セダン、ハッチバック) | 30万円〜40万円 |
大型車(SUV、ピックアップ) | 40万円〜50万円 |
高級車 | 50万円〜80万円 |
特殊デザイン・カスタム | 50万円〜100万円以上 |
■自分で施工する場合
カーラッピングを自分で施工する場合、主に以下の6つの要素により費用に差が生まれます。
①フィルム種類:高品質なフィルム、艶ありカーボンやメタリック調などは費用が高くなります。 ②施工面積:車種や車体サイズなど、施工面積が大きくなるほどフィルムの使用量が増えるため費用が高くなります。 ③施工難易度:車種や曲面が多いパーツなど、施工箇所の形状により失敗のリスクが増え、貼り直しの費用が発生する場合があります。 ➃施工技術力:施工に不慣れな場合などは失敗のリスクが増え、貼り直しの費用が発生する場合があります。 ⑤専用ツールの準備:専用のヘラ、エア抜きツール(気泡を抜くための道具)などを揃えると費用がかかります。 ⑥下地処理:ボディの汚れなどを除去する下地処理をするための液剤や道具が必要となり、費用がかかります。
部分ラッピング
部分的なカーラッピングを自分で施工する場合、1,000円〜20,000円程度が目安となります。
以下は、カーラッピングを自分で部分的に施工する場合の費用の目安をまとめた表です。上記の通り、費用は各費用要素よって大きく異なる場合があるため、あくまで目安としてご覧ください。
施工部分 | 費用目安 |
---|---|
ボンネット | 5,000円〜15,000円 |
ドア(1枚あたり) | 2,000円〜5,000円 |
サイド部分(片側) | 4,000円〜12,000円 |
ルーフ(屋根) | 6,000円〜20,000円 |
トランク | 5,000円〜15,000円 |
ミラー(1個) | 1,000円〜3,000円 |
エンブレム | 500円〜2,000円 |
フロントグリル | 2,000円〜5,000円 |
フルラッピング
ボディ全体のカーラッピングを自分で施工する場合、40,000円〜150,000円程度が目安となります。
以下は、カーラッピングを自分でボディ全体に施工する場合の費用の目安をまとめた表です。上記の通り、費用は各費用要素よって大きく異なる場合があるため、あくまで目安としてご覧ください。
車のサイズ | 費用 |
---|---|
小型車 (コンパクトカー) | 40,000円〜70,000円 |
中型車 (セダン、ハッチバック) | 60,000円〜100,000円 |
大型車 (SUV、ピックアップ) | 80,000円〜145,000円 |
カーラッピングはDIYでも施工することは可能ですが、施工難易度が高く、仕上りの美しさや耐久性、失敗のリスク、時間と費用を考えると、プロのカーラッピング施工店に依頼することをお勧めします。では、どのような施工店に依頼すれば良いのか、次章でご紹介します。
カーラッピング施工店の選び方
良いカーラッピング施工店選びのポイントは以下の5つとなります。
①実績と経験があるか ②使用するフィルムの品質 ③料金の透明性 ➃口コミや評判 ⑤アフターサービス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①実績と経験があるか
カーラッピングの施工店選びのポイントとして、豊富な実績と経験があるかがとても重要です。
カーラッピング施工において豊富な実績と経験を持つ施工店は、施工技術が高く、どんな車種やデザインにも対応できるため、フィルムの貼り方や車の形状に応じた細かい調整が可能で、ムラやミスが少なく、仕上がりの品質や耐久性が確保されます。
カーラッピングを依頼する際には、実績と経験が豊富な施工店を選ぶことで、安心して高品質な仕上がりが期待できるでしょう。
⇒IICのカーラッピング施工事例はこちら
②使用するフィルムの品質
カーラッピング施工店の選び方のポイントとして、使用するフィルムの品質も重要です。
高品質なフィルムは、長期間にわたり、仕上がりの美しさや保護効果を持続することができます。反対に安価で品質の低いフィルムを使用すると、短期間で劣化したり、色が落ちることがあります。
カーラッピングを依頼する際には、使用するフィルムの品質を確認し、高品質なフィルムを使用している施工店を選ぶことが大切です。
③料金の透明性
カーラッピングの施工店選びのポイントとして、料金の透明性も大切です。
料金が明確に提示されている施工店であれば、予算内での施工が計画しやすく、想定外の追加費用も避けやすくなります。事前に施工の相談ができ、詳細な見積もりを提供してくれる施工店では、フィルムの種類、施工範囲、追加サービスなど、費用の内訳がしっかりとわかり、安心して依頼できます。
カーラッピングを依頼する際は、料金の透明性を重視し、信頼できる見積もりを出してくれる施工店を選ぶことが大切です。
➃口コミや評判
カーラッピングの施工店選びのポイントとして、口コミや評判も大切です。
口コミや評判が良い施工店は、実際に利用したお客様から高評価を受けていることが多く、仕上がりの品質やサービス面で信頼できます。しかし口コミの件数が少ない施工店は正確な評価がしにくいため、口コミや評判を確認する際にはその件数が多いことも重要です。
カーラッピングを依頼する際は、Googleなどの口コミの件数や評判を確認して、安心して依頼できる施工店を選ぶことが重要です。
⑤アフターサービス
カーラッピングの施工店選びのポイントとして、アフターサービスも重要です。
アフターサービスが充実している施工店を選ぶことで、施工後にフィルムの剥がれや色あせなどのトラブルが発生した場合にも安心して対処を依頼できます。保証期間を設けている施工店では、一定期間内にフィルムの劣化や剥がれがあれば無償で補修してくれるケースもあるため、長期間にわたってカーラッピングの美しさと機能を保つことが可能です。
カーラッピングを依頼する際には、アフターサービスの有無を確認し、信頼できる対応が受けられる施工店を選ぶことが大切です。
カーラッピングの維持とメンテナンス
では施工したカーラッピングを長期間きれいな状態で維持するためには、どのようにすれば良いのかをご紹介します。
長持ちさせるための方法
カーラッピングを長持ちさせるためには、適切な洗車方法と保管方法が重要です。洗車時には優しく手洗いを行い、高圧洗浄機や硬いブラシを避けましょう。また、車を直射日光に長時間さらさないようにし、過度な温度変化を避けることもフィルムの寿命を延ばします。さらに、屋内に保管することで、フィルムの劣化を防ぐことができます。
剥がれ対策と補修方法
カーラッピングが剥がれないようにするためには、優しく洗車し、過度な摩擦を避けることが大切です。もし剥がれが発生した場合、小さな剥がれならフィルムを加熱して圧着し、再接着することが可能です。しかし、大きな剥がれが生じた場合は、専門業者に依頼して部分的にフィルムを交換することをおすすめします。
保管場所と洗車時の注意点
カーラッピングを長持ちさせるためには、車を直射日光の当たらない屋内に保管することが理想的です。また、洗車時は高温の水や強力な洗剤を避け、優しく手洗いするよう心掛けましょう。高圧洗浄機やブラシによる洗車はフィルムにダメージを与える可能性があるため、避けるべきです。
カーラッピングの良くある質問
カーラッピングについてよくいただく質問をご紹介します。
Q.カーラッピングと塗装の違いはなんですか?
カーラッピングは、フィルムを車体に貼り付けることで、手軽に色やデザインを変更でき、元の塗装も保護できるのが特長です。これに対して、塗装は一度施工すると元に戻せませんが、深みのある色合いや特別なカラーの表現が可能です。頻繁にデザインや色を変えたい、または塗装面を守りながら手軽にカスタムしたい場合にはカーラッピングが適しています。一方、ボディラインを際立たせる上質な仕上がりを求めるなら塗装が理想的です。用途や目的に合わせ、最適な方法を選びましょう。
Q.フィルムの種類が多くて、選び方がわかりません
カーラッピングフィルムにはさまざまな種類があり、どれを選ぶか迷いますよね。選び方のポイントとして、以下の3つを考慮すると選びやすくなります。 【1.仕上がりの質感】 カーラッピングフィルムには、グロス(艶あり)、マット(艶消し)、サテン(半艶)、カーボンやメタリック調などの種類があります。お好みの見た目や車のデザインに合うものを基準に選ぶのも良いでしょう。 【2.カラーとデザイン】 フィルムによってカラーバリエーションや模様が異なります。標準色から派手なカラー、個性的な模様などもあり、好みに応じたカスタムが可能です。試しにサンプルを取り寄せて実際に色味を確認すると安心です。 【3.フィルムの耐久性と保護効果】 耐久年数や保護効果はフィルムの種類によって異なります。車の使用頻度や保管環境を考慮して、紫外線や傷への耐性が高いものを選ぶと長持ちしやすいです。TPUフィルムは特に柔軟で傷に強く、長持ちするとされています。
カーラッピング専門店やカーショップ、フィルムの専門店で相談すると、自分のニーズに最適なフィルムを提案してもらえる場合もあります。選択肢を絞り込むために活用してみるのもおすすめです。
Q.コーティングしているのですが、カーラッピングはできますか?
コーティングしている車にカーラッピングは可能です。しかし、主に以下の3つの注意点があります。 【1.コーティングの状態】 コーティングがしっかりと施されており、表面に傷や汚れがないことが重要です。表面が滑らかでないと、ラッピングフィルムがしっかりと密着せず、剥がれやすくなることがあります。 【2.施工のタイミング】 コーティングが乾燥していることが必要です。コーティングが十分に固まっていないと、フィルムがうまく定着しまないため、充分に乾燥してからラッピングを行うことようにしましょう。 【3.コーティングの種類】 ワックスやポリマー系のコーティングは、ラッピングフィルムの密着性に影響を与える可能性があります。また、セラミックコーティングなどの滑りにくい表面に適したフィルムを使用する場合、事前にコーティングの種類や状態を確認することが大切です。
このように、コーティングされた車にカーラッピングを施工することは可能ですが、施工前にコーティングの状態や種類を確認し、最適な施工方法を選ぶことが重要です。